と、本気で思っている。

 の、前に、これは流通業界(小売業界と卸売業界)がデジタルシフトを進めないと、という話だ。

 長いデフレが続く中、日本の流通業界は“身を削った”価格競争を続けてきた。

 もちろん、この中には「日本の物価を1/2、1/3にし、同じ所得でも国民が2倍、3倍の豊かさを得られるように」と、売価引き下げに取り組んできた企業もある。

 しかし、ファーストリテイリングやニトリホールディングスに代表されるこれら企業は、原材料調達までさかのぼることで売価を下げ続けても利益を伸ばし続ける仕組みを構築してきた。

 問題なのは、こうした仕組みを持たず、形だけ「安売り」してきた企業だ。

 こうした企業、本来なら安く売れないわけだから、どこかで無理が必要になる。取引先を泣かしたり、従業員にサービス残業をさせたり……。

 だが、このようなコンプライアンス違反をしても、形だけ「安売り」する企業の利益率は下がっていく。競合(仕組みがあるところもないところも)が安売りをすれば、「安さ」しか取り柄のない企業は安売りに付き合わず、利益を削らないといけないからだ。

 さて、こうした企業が今の日本に少なければいいのだが、残念ながら、そうとはいえないようだ。

 流通企業はこれまで売価を上げられずにデフレの片棒を担いできたし、労働生産性が低い業界として「小売業」は「宿泊・飲食サービス業」とともに名指しされている。

 こうした状況を見て改めて思うのは「デジタルシフトに取り組まないと、流通企業で働く従業員は救われない」ということだ。

 衣食住などの生活必需品を消費者に届けるのが流通企業の役割だが、こうした企業の労働環境がよくならなければ、どんなに真面目な集団でも、どこかにほころびが生じる。

 そのほころびは食中毒や事故など、命につながる大ごとになって、噴出することも多いが、そうなると社会全体に不幸が広がってしまう。

 だから、「流通業界がデジタルシフトを進めないと日本は不幸になる」と思うのだ。

 今こそ、デジタルシフトを進めよう!