最近の日本橋って、本当にいい感じ。どちらかというと高齢の富裕層が行き交う落ち着いたイメージでしたが、今は30代~40代も十分満足できる活気や明るさがあり、今と伝統を結び付けた街づくりが功を奏し、楽しく歩ける所になりました。

 その街づくりのコンセプトは「残しながら、蘇らせながら、創っていく」。COREDO日本橋、COREDO室町1、2、3、日本橋三井タワーができて、その後、福徳神社・福徳の森を再生させ、そして2019年9月27日(金)に「COREDO室町テラス」がオープンしました。

エントランスの大屋根が目印

 まずは、エントランスの「大屋根広場」といわれる大きな屋根のオープンスペース。どこからでも自由にきて、ちょっと座ったり、お茶したり、待ち合わせしたり、いろんな使い方ができる所。さまざまなイベントも開ける1500㎡の広場空間です。

 ショップが入るのは地上2階部分と地下1階。目玉は2階の日本初出店の台湾「誠品生活日本橋」。ここは「暮らしと読書のカルチャー・ワンダーランド」をテーマに、台湾、中国、香港で40店舗以上展開するブランドの日本1号店です。三井不動産と、誠品生活が合弁会社を設立し、有隣堂が運営します。

 書店ゾーン、文具ゾーン、セレクト物販・ワークショップゾーン、レストラン・食物販ゾーンの4つのゾーンで構成され、「誠品生活」の目利きで選び出したアイテム、フード、料理の実演やガラス工房の体験教室などワークショップも充実させました。今までに日本では経験したことのない新しい台湾の街並みが2Fフロアに誕生しました。

 

「誠品生活」の「文化と創造性を結び付ける」という理念が、日本橋再生計画と共鳴するということから誘致され、このうちの約半数が台湾発のブランド。フロア内の13のショップインショップのうち、5店舗が日本初出店となります。

 このフロアは全体の統一感があり、店舗内を貫く回廊、木彫の意匠を施したスチール製のフレーム、柱の上の灯り、藍色ののれんから、現代的でありながら江戸時代の街並みが連想されます。

 ではさっそく、ぐるりと歩いてみましょう。

2階は独自の編集力が魅力の「誠品書店」

 まず、「誠品書店」(日本初出店)

「独自の編集力で日本の書店にない棚づくりを心掛けた」という書店ゾーン。

 

 続いて、文具ゾーン「誠品文具」(日本初出店)

 世界各地から集めた1万種類以上のこだわりのアイテムが並んでいます。イベントスペースでは、11月14日までコクヨのポップアップストアが登場。ロングセラー商品「測量野帳」や、珍しいグッズで遊ぶことができました。

コクヨのポップアップストア。

「誠品生活市集」(日本初出店)

 台湾で日常的に使われている食材、調味料、グッズなどが販売されています。クッキングスタジオでは、料理の実演イベントを開催していく予定です。台湾人に大人気の「大同電鍋」も並んでいました。

 
 

「誠品生活expo」(日本初出店)

 伝統とコンテンポラリーを融合させた物販・ワークショップゾーンで、台湾をはじめ、日本のさまざまなブランドや、世界各地のアイテムやフードが並んでいます。

「日本橋玻璃工房(ガラス工房)」(日本初出店)

 台北で人気の吹きガラス体験工房ができました。本格的な窯を備え、色形を選び、作品が出来上がるまで一貫した制作過程を楽しめる吹きガラスや、ガラス製品に自分のオリジナルデザインを彫れる切子、ガラスアクセサリーづくりができます。

 

「L&CO.」

 山梨に本社がある老舗ジュエリーメーカー。商品開発から製造までトータルで手掛けるシルバーやブライダルのジュエリーをそろえています。ここでは製造体験もできます。また、オーダーメイド、修理やリフォームにも対応してくれます。私もデザインが古くなってしまったアクセサリーを持ってきてみようかしら。

「郭元益」(日本初出店)

 台湾の老舗お菓子店。創業153年の老舗ブランド。パイナップルケーキはもとより、らくがんのようなお菓子があります。

「王徳傳(ワンダーチュアン)」(日本初出店)

 1862年創業の台南の老舗茶荘。ここでは台湾のウーロン茶、紅茶、緑茶、茶器を販売するショップと、茶芸師が本格的に入れてくれる実演が見らえる所と、台湾ウーロン茶をベースにした特製ドリンクを飲めるカフェのような台湾茶ティーサロンも併設しています。

「Creema & Essence」

 全国の作家やデザイナーが作る作品を扱うお店。アクセサリー、ストール、バッグ、生活雑貨、インテリアが集積されています。クリエイター30人の作品を入れ替わりで紹介します。

 

「工場十貨店」

 日本全国のファクトリーブランドを集めたセレクトショップ。商品の誕生物語や生産地の歴史、素材の特徴、職人の想いを発信。

 

「SOUKI」

 靴下の産地・奈良で創業した「SOUKI」は、「普段の生活の中で本当に良いと感じてもらえるくつ下を追求したい」という思いでつくっています。素材の良さを引き出し、シンプルで上品な履き心地のくつ下に、技術と経験が詰まっています。くつ下編機と自転車を融合させ、ペダルをこぐと、くつ下が編まれる仕組みの「チャリックス」のデモンストレーションを行っていました。

 

「注染手ぬぐい にじゆら」

 関東2店舗目の注染手ぬぐいの店。「手ぬぐいを学ぶ、知る」をコンセプトに大阪・堺の染工場が立ち上げたブランドで、ショップの他に体験スペースがあります。デザインを選んで、糊置き、染め、洗いができるワークショップは、火曜日以外の1日3回。各回2人で1人4000円。手ぬぐいを2枚持ち帰れます。

 

「meta mate」

 メタルギフト・ワークショップで、金属の魅力を伝えるため、金属ギフトの販売や、金属加工のワークショップ、レーザーマーカーでの名入れサービスなど世界に一つだけのギフト製作ができます。

 

「P.Seven」(日本初出店)

 台湾茶からつくられた香水、発祥ブランド。フランス留学経験のある調香師を中心としたチームが開発しました。台湾茶独自のナチュラル素材を使った香水です。

 

「阿原YUAN(ユアン)」

 台湾生まれのハーバルケアブランド。漢方の思想と無農薬栽培したハーブを使ったさまざまなソープが並んでいます。私にとって見たことも聞いたこともないハーブが使用されていて、香りや効能もさまざまです。

「DAYLILY」(日本初出店)

 台湾発、女性のための漢方ライフスタイルブランド。サプリ、コスメ、和漢植物を使った飲み物、食べられるお茶を扱っています。漢方薬剤師と開発した「食べられる薬膳茶」は、ナツメ、龍眼、黒豆が入っていておいしい。肌がきれいになるらしい。

 

「THE ALLEY

 厳選した茶葉を使ったタピオカドリンクで知られています。タピオカ、すごい人気ですね。

「猿田彦珈琲」

 ご存じ、恵比寿創業のスペシャルティコーヒー専門店。

「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」(日本初出店)

 台湾料理レストラン。試食で食べたのは、日本では珍しい「水蓮菜と木の実の炒め」と、名物料理の「花ニラとピータン豚挽肉のピリ辛炒め」、台湾で人気の「カキと揚げパンのニンニクソース」。

 本当はどれもたっぷりした量なのですが、食べ切れないので一口ずつにしてもらいました。

 

1階、地階にも日本初出店、関東初出店の店舗

 1階の気になる店舗に移ります。

「だしいなり海木」は福岡の日本料理屋「梅木」がつくるおだしたっぷりの「だしいなり」をテイクアウトとイートインで提供しています。だしをたっぷり吸わせた油揚げで包まれているので、だしが飛び出さないように要注意。テイクアウトで4個1200円、8個2400円(税抜)

「TABLES steam hot pot」

 香港で人気の蒸し鍋のお店。あっさりしていて健康的です。

 

「Gino Sorbillo Artista Pizza Napoletana」(日本初出店)

 

 創業80年以上の歴史のあるナポリの老舗ピッツエリアの日本初上陸店。

「あげづき」

 宮崎県の永田種豚場生産、南の島豚を店主こだわりの調理法でじっくりと揚げたとんかつのお店。ここのささ身カツサンドは絶品。忘れられない味でした。また食べに来よう。

 

「green bean to bar CHOCALATE」

 カカオ豆からチョコレートになるまでの全工程を手掛けるビーントゥーバーのお店。世界のビーントゥーバーチョコレートアワードで最高賞を受賞しています。テイクアウトもできますが、店内でも食べられます。このエクレアはカカオ感たっぷりなのに軽い食べ心地で絶品です。

 

 地下はカジュアルなお店が多く、地下鉄の乗り場も近いため、サラリーマンのランチや、夜飲みの場として活躍しそうです。モーニング、ランチ、テイクアウト、居酒屋として役立ちそうです。

 日本初出店をはじめ、商業施設への初出店、関東への初出店、新業態での店舗展開なども含めて、さまざまな新しい試みに挑戦しています。時代の変化に対応するために、店側も変化して店舗に足を運んでもらうための仕掛けをしています。街そのものの空気感と、そこでしか味わえない体験ができること。しかも、飽きさせないで、リピートしてもらうための新鮮味も必要になるでしょう。

 今回ご紹介していないお店もありますので、機会があったらぜひご自身で体感してください。きっと何か発見があるはずです。

未来の日本橋のイメージ