今年の9月は猛暑と災害に見舞われた。台風は上陸個数こそ例年並みでも発生件数は6個と平年値(4.8個)を上回り、地球温暖化を再認識させられた。その中でも台風15号は首都圏に大きな被害を与え、千葉県を中心に大規模な停電が発生するなど大きな爪痕を残してしまった。月末締め企業は昨年比較で休日が1日少なかったのだが、秋物商戦ピークに向けた施策結果にそれぞれで違いが、色濃く表れた月度でもあった。

東京都の平均最高気温は29.4℃、平均最低気温は21.7℃と、暑かった昨年と比較しても最高気温で3℃近く、最低気温では2℃近くも高く、まれに見るほどに気温の高い9月だった。気温5℃で1着分の着装を意識してしまう季節の変わり目では増税前とはいえ、なかなか秋物を手に取る気分にはならなかったのではなかろうか。

〈1位〉ユナイテッドアローズ(既存店*1売上高 109.1%、客数 103.6%、客単価103.3%

【主要施策】リサイクルプロジェクト「BRING」によるポリエステル混衣料品回収イベントをグルーンレーベルリラクシング14店舗で実施

【話題の取り組み】POP UP STOREも加えたWORK TRIP OUTFITS GREEN LABEL RELAXINGの新規出店(ビジネスアイテムに特化したコンセプトストア)

【注目アイテム】〔メンズ〕アルタス・フリースリバーシブルジャケット(税込3800円)、〔メンズ〕ダントン・ダウンジャケット(税込47080円)/〔レディス〕ウォッシャブル・ダブルクロスタックワイドパンツ(税込1万3200円)

  前年よりも気温が高めに推移したものの、メンズ、ウィメンズともにビジネスアイテムやダウンジャケットが好調に推移し、既存店売上げは前年を上回った(今月は前年同月に比べて休日が1日少なく、小売+ネット通販既存店売上高前期比に対して-2.1%程度の影響があったと推測)。

 また、今までゾゾに委託していた自社EC商品の配送、サイトの開発、カスタマーサポート業務を自社で行う体制に切り替える予定で、自前システムに変更する作業に関連してサイトを一時閉鎖することになったようだ(閉鎖期間は9/12~10月中としている)。

 直近の第1四半期(2019年4~6月)の売上高に占めるEC比率は20.8%で、そのうちの自社ECが占める割合は27.0%と、他モールによる売上比率の高さから自社サイト一時閉鎖についてのマイナスは軽微と見ている。

〈2位〉良品計画(既存店)売上高 106.9%*2、客数 123.1%、客単価 99.0%

【主要施策】価格を見直しました「新価格」

【話題の取り組み】910まで期間限定価格、924まで期間限定価格

【注目アイテム】〔レディス〕縦横ストレッチチノイージーワイドパンツ(税込3990円)、〔レディス〕太番手天竺編み長袖Tシャツ(税込2990円)/〔メンズ〕インド綿ムラ糸長袖Tシャツ(税込1990円)

  月の前半は残暑の影響もあり、前月に引き続き半袖Tシャツ、肌着が好調に推移した。靴下は3足890円から790円に価格見直しを実施し、売上数量を大きく伸ばした。

〈3位〉アダストリア既存店)売上高 101.1%、客数 100.3%、客単価 100.8%

【主要施策】GLOBAL WORK×108 BOOKSTORE (雑誌Beginプロデュース)

【話題の取り組み】イラストレーター松尾ミユキコラボ企画猫シリーズ(スタディオクリップ)、5日間限定対象商品2点セットで1000円OFF(ローリーズファーム)

【注目アイテム】〔レディス〕チェックキルトスカート(税込6050円)、〔レディス〕カシミヤ混Vネックプルオーバー(税込3850円)/ 〔メンズ〕スーパーライトコーデュロイパンツ(税込5390円)

 前年に比べ気温が高く推移したものの、自社会員向けのポイント還元施策効果(20%還元セール)もあって、中旬以降、秋物の売れ行きが伸長した。

 ブランド別ではグローバルワーク、ローリーズファーム、ジーナシス、ページボーイなどが好調に推移。

 8月8日から休止していた自社Webストア「.st(ドットエスティ)」は、9月12日より営業を再開(今月の既存店から除外した場合の既存店前年比は104.0%)。

 アイテム別ではパンツ類、長袖シャツ、ブランド横断キャンペーンを実施しているマウンテンパーカーなどが売上げの中心となった。