ギリシャ神話や聖書にも登場し「不老長寿の果実」と呼ばれるイチジクは、8月〜9月末頃に旬を迎えます。傷みやすくとてもデリケートな果物で旬も短いのが特徴。

 これまでは通年食べられるドライフルーツが一般的でしたが、「映える」ビジュアルも手伝って、サラダやデザート、ワインのおつまみなど、最近は生のイチジクを使ったメニューも増えてきました。

 このイチジク、古くから果実や葉を生薬としても用いられています。また、1年で最も活性酸素が蓄積し、体調を壊しやすいといわれる夏の終わりを乗り切る栄養素がぎっしり詰まっています。

イチジクのここがすごい!

1.イチジクは「ペクチン」が豊富。メタボ予防の果物。

 特筆すべきは、水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」。これはリンゴなどにも含まれる成分で血糖値スパイクを抑制、コレステロール値も抑えて動脈硬化の予防も働きます。

 また、腸の乳酸菌を増やして便秘の解消を促し、脂肪燃焼のスイッチを入れる胆汁酸の分泌に働き掛けるので、上手に取り入れることでメタボ予防に働いてくれる果物なのです。

2.ショ糖が少なく血糖値の上昇が緩やか

 果物に含まれる「果糖」は「ショ糖」に比べて血糖値が急上昇しにくいことも分かっています。イチジクは、前述の通り「食物繊維のペクチンが多い」だけでなく、「ショ糖が少なくい」太りにくい2つの条件を満たしている果物なんです。イチジクの他に、リンゴ、日本梨、イチゴなどのベリー類やキウィフルーツも該当します。

 果物は太ると避けられがちですが、果物は皮や種の部分まで生食が可能なことにより、ポリフェノールや食物繊維、ビタミン類などの栄養素を損失なく摂取することができるという、野菜にはないメリットがあります。

3.若返り効果、女性ホルモンのサポートにも

 さらに、皮や内種の赤紫の部分にはポリフェノールの一種のアントシアニンも含まれており、目の網膜まで届く強い抗酸化作用でアンチエイジング効果を発揮します。

 種の部分には植物性イソフラボンと呼ばれる女性ホルモンと同じ働きをする成分も含まれるので、気温や湿度の変化がストレスとなり不調を起こしやすいこの季節、女性にとってイチジクはまさに不老長寿のうれしい果物です。

4.タンパク質分解酵素が、消化を助ける

 またイチジクにはフィシンと呼ばれるタンパク質を分解する酵素が含まれるので、消化しにくい肉類と一緒に食べると消化を助ける働きがあります。フィシンの他にもアミラーゼやリパーゼといった消化酵素も含んでおり、糖質や脂質の分解・消化を助ける働きもあります。旬のイチジクには、夏の疲れがたまる今の時期に必要な栄養素がしっかり詰まっているのですね。

イチジクの効果的な食べ方

+ヨーグルト

 

 ヨーグルトとイチジクでダブルの整腸効果。イチジクに含まれるフィチンがヨーグルトの消化吸収をさらにスピードアップさせてくれます。イチジクのほのかな甘みと食感で食べ応えもアップ。

 イチジクの豊富な食物繊維は、腸に長く滞在することで次の食事の血糖値コントロールに働く「セカンドミール効果」もあり、飲み会の日の間食にもオススメです。

+生ハム&チーズ

 

 イチジクとは相性抜群の組み合わせ。

 生ハムとチーズの脂分が血糖値の急上昇をさらに緩やかにしてくれる一方で、イチジクのペクチンは生ハムやチーズに含まれる動物性脂肪によって乱れがちな腸内環境を整えてくれます。

 また、カリウムが生ハムとチーズの余分な塩分を体外へ排出、栄養学的にも理にかなっています。チーズはブルーチーズを選べば脂肪燃焼効果もプラス。

+オリーブオイル&ナッツのサラダ

 デパ地下のデリ風に、イチジクをサラダにトッピングするのもオススメ。イチジクはそのまま食べるよりも、抗酸化作用のあるオリーブオイルやナッツなど良質な脂分と一緒に食べることによって、ポリフェノールによる若返り効果がアップします。血糖値が急上昇を緩やかにしてくれる効果もあり、イチジクの自然な甘さと酸味でサラダの味わいも満足感もぐっとアップします。

 また、扱いやすいドライイチジクは生のイチジクと比べると約5倍の食物繊維を含みます。ただし、糖質も高くなりますから、食べ過ぎには要注意。凝縮されているので「少量」味わって頂きましょう。

 いかがでしたか? この時期ならではのフレッシュなイチジク、ぜひ味わいたいものですね。