スーパーバリュー松戸五香は、NSC「プラッツ五香」の核テナントとして出店。1階がHC、地下1階がSM。

 スーパーバリューは、スーパーマーケット(SM)とホームセンター(HC)の複合タイプの松戸五香店を9月4日にオープンした。同社は、敷地面積によって「SM単独」(1000坪以内)、今回の「複合タイプ」(8000坪以内)、「ショッピングモール」(8000坪超)の3タイプを首都圏に展開する。複合タイプは数年ぶりの出店だが、松戸五香店で10店舗目となる。

 立地は、五香駅(新京成線)から東に1Km強の所、生活道路と国道281号線にL字型に面している(オープン初日の繁盛から考えると、今後2本の道路が渋滞し集客のネックとなることがやや懸念される)。そこにサービスや靴専門店、百円均一ショップから構成されるNSC(近隣型ショッピングセンター)「プラッツ五香」が店を構え、松戸五香店はその核テナントとしての位置付けだ(NSCのデベロッパーは同社ではない)。

 付近には、SMのベルクスが4店舗を展開、約2㎞離れて専門性の高いHC「ロイヤルホームセンター」が出店している。SMだけで見た場合、松戸五香店は“敵地に降下して”出店する格好となった。

みそ、調味料の拡充、丸モノ鮮魚を対面販売

 そのため、SM部門は同社の既存店よりも徹底的した価格訴求戦略を採る。具体的には「地域の価格を引っ張る店」(同社 小野祐介総務・人事統括兼社長室長)にしたい考えだ。主にNB商品や菓子類ではEDLP、生鮮ではチラシ商品を打ち出し、値引き幅を訴求する。チラシは毎週月曜と水曜の2回配布。前者は食品のみ、後者は食品とHC商材を掲載する。

コストコを彷彿させる菓子売場。EDLPの仕組みが整っている印象だ。
巨峰とシャインマスカットがパックで1580円(写真左、税別)。生鮮は旬のアイテムを安さの象徴としてチラシ訴求する。

 その一方で、目的来店性の創造にも余念がない。みそ、調味料、レトルトカレーの品揃えの幅を広げる。丸ものの鮮魚を多数展開し、その場で処理して対面販売する。いずれもその一端である。

 
調味料やみその品揃えを拡充することによって、周期的な目的来店動機を創出する。みそは全国から集めた結果、アイテム数は既存店の10~20%増となった。
専門性を醸し出す鮮魚の一角。千葉、北海道、東北、北陸から丸ものの鮮魚を展開、対面接客によって加工を請け負う。
銘柄牛を丁寧に売る一方、大容量パックの豚肉も大きく展開する。結果的に幅広い客層を取り込む。

 価格訴求一辺倒に陥らないことで、結果的にSM部門単独でも強い集客力を備えた店となった。同店の商圏内は、2人世帯が約3割、3人以上世帯を4割占め、年齢構成では“育ち盛り”より40歳以上の構成比が高い。松戸五香店の“懐の深さ”はこうした幅広い客層の取り込みを十二分に期待できよう。

 一方、HCはファミリー層の専門二―ズを満足させる品揃えを目指す。具体的なイメージは、「百円均一ショップやケーヨーD2では物足りない、そうかといってロイヤルホームセンターに行くほどではない」そんな客層である。

 カテゴリーを挙げると、住宅補修用品、園芸、ペットを充実させた。商圏内に築年数の長い戸建て住宅が多いことも、こうしたカテゴリーに注力する理由の1つである。この他、自転車は専門店チェーンを含め異業態間競争が激しいが、地域1の品揃えを目指す。

 松戸五香店の厳しい競合状況については先に述べた。実際、古くは忠実屋に始まり、ダイエー、ギガマートとこれまで建物の看板が変わった歴史がある。それ以上に、五香の地域は江戸期の開拓地以来の歴史も長く、古くからの定住者も多い。安さ、付加価値、HCなど松野五香店に対する地元客の期待は大きい。

  • スーパーバリュー松戸五香店
  • 所在地/千葉県松戸市五香8-44-6
  • 売場面積/1800坪(SM800坪 HC1000坪)
  • 目標年商/36億円(SM21億円 HC15億円)
  • 駐車場台数/380台
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