後発参入、即時撤退となった「7pay」。最強コンビニチェーンのつまずきは、決済システム構築の難易度とセキュリティ確保のハードルの高さを印象付けた。

 とはいえ、決済事業者間の競争は激しさを増すばかり。そして10月1日の消費増税およびキャッシュレス還元事業スタートはそこまで迫っている。

「スマホ抜きに顧客への新たなサービス開発や提供は考えられない」

 ニュースメディア「テックウエーブ」の編集長を務める増田真樹氏は断言する。増田氏はITテクノロジー分野の複数のメディアで活躍する一方、国内外でさまざまなベンチャーやIT事業の立ち上げに参画するなど常に最新、最先端のIT動向に通じている人物。

「メディア接触度の定点調査によれば、2012年段階でテレビ(161.4分)を筆頭にラジオ、新聞、雑誌合わせた1日当たりの接触時間は234分あったのですが、18年度では200分を切っている。逆に40.4分だった携帯電話・スマホが103.1分と倍増以上に伸びている」(増田氏)

 今やスマホが単なる通信ツールではなく、ニュースや動画などのサービスや商品を利用するのに欠かせないメディアになっていることを示す。しかも私たち生活者は、使い方や手順は説明書やガイドブックを読み込んだわけでも、誰かに教わったわけではない。

 月間7000万人以上が使うまでになったLINE、またメルカリに代表されるフリマなどのアプリを使い続け、使いこなすことで、それぞれが“スマホ経済圏”の1人として組み込まれたのである。

 そうなると冒頭の増田氏の言葉の通り、スマホを使ったキャッシュレスサービスの導入は不可欠である。

「リアル店舗で顧客と密に接し、会員カードをつくったり、配布したり、情報を集めるのは大変なことですが、顧客の身近にあって、深く結び付いている“スマホ”を活用することがより効率的に深く付き合うきっかけになります。皆さんが今まで接客、仕入れや陳列、マネジメントを学んできたように、これからはITやスマホの活用を学び、より顧客を知り、付き合うことです」(増田氏)

 ITだからといって、専門事業者に丸投げすることなく、自ら学び、商売のツールとして使い続ける覚悟が必要なのだ。

 今年の10月以降から来年6月にかけて、(キャッシュレス還元事業の対象外となる)大手のドラッグストア、スーパーマーケットが独自の還元策などを通じて、過激な顧客獲得、需要先食い販促策を展開することも予想される。顧客の「スマホ」を単なる決済端末とせず、貴重な接点づくりの媒介としたい。

 

〈緊急企画〉8月30日「スマホ決済」を活用して客数&客単価アップセミナー開催

業種・業態を問わず全国のリアル店舗を“売れる店”に変貌させる販促スペシャリスト佐藤勝人氏と最先端・最重要のデジタル技術を知り尽くし、誰よりも分かりやすく解説する増田直樹氏の2トップによる「中小店舗応援セミナー」です。スマホ決済を切り口に自社・自店の商売拡大のヒントに。

お申し込みは「こちら」から!