内閣府男女共同参画局の「共働き等世帯数の推移」によれば、2017(平成29)年時点で専業主婦世帯は641万世帯、共働き世帯はその約2倍の1188万世帯と発表されています。数値は1980(昭和55)年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は年々増加しています。

 

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第45話 資産運用に励む夫・司の目線

>第44話 フルタイム企画職の妻・紗良の目線

>連載の最初から読む

 20時半までかかった残業を終えて帰宅すると、妻がピリピリしているのが伝わってくる。

「ねえ千佳、お互い働いているんだし、もう少し家のことは楽してもいいんじゃないかな」

 妻が洗濯物を畳んでいる姿を見て、精一杯気を遣って声を掛けたつもりだ。でも妻から返ってくるのは「だって今日はこれがまだ終わってないし……」「こないだの保育参観で聞いたら、みんなもっとやっているんだって…」など、あまりポジティブな答えではない。

 返事が返ってくるのは、まだいい方だ。タイミングが悪いのか、話し掛けた内容が癪に障るのかは分からないが、心配したのにけんかになることも少なくない。

 仕事では上司に、家では妻に、気を遣って休まらない。

ーーー

 わが家は2人の子供が保育園を利用中だ。朝の検温で37.5度を超えていると、保育園には通えない。動き回る2人の子供を捕まえてオムツ替えをして、必ず子供の検温をしている。保育園送迎の妻に代わって、出勤前のゴミ出し担当は僕だ。

 子供が病気になったときには、仕事の状況を見て休めそうな方が病院に連れて行く。大体、何日か休むことになるので、交互に仕事を休むことが多い。2人とも仕事が忙しいときは、午前中は妻、午後は僕といった形で入れ替わりで出勤する日もある。

 平日には残業や飲み会も入るが、その分、休日には妻に外出予定が入れば家のことを引き受け、快く送り出す。自分の趣味の用事で出掛けることはあまりない。時間が取れる日には、僕が子供をお風呂に入れている。

 休日はルンバをかけるために大型家具を移動させ、食洗器からの食器の出し入れ、子供との外遊びや歯磨きもしている。頻繁に帰っていた僕の実家への帰省回数も、妻の職場復帰後に家事負担を考えて見直した。

 限られた収入内で家計をやり繰りするために、資産運用にも取り組んでいる。ふるさと納税、NISA、iDeCo、学資保険……。各社から資料を取り寄せて、わが家に合うものを比較検討して実践している。

 自分ではそこそこ家のことをやっている方だとは思うが、ここまでやっていても、妻からは「家事をもっと主体的にやってほしい」と言われる。

ーーー

 共働き夫婦の家事は、どこまでやるのが適切なんだろうか。

 自分としては共働きなのだから、家事は多少手を抜いてもいいと思っている。今は僕はフルタイム、妻は時短勤務中。お互い外で働きながら子育てしているのだから、専業主婦のような家事レベルはいらないと思う。

 むしろ、今後、子供たちが成長した後の学費や生活費を心配している。「もっと家事をやれ」というのなら、妻にもお金の運用法や使い方を真剣に考えてもらいたい。

>第44話 フルタイム企画職の妻・紗良の目線

>連載の最初から読む

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

>第46話 主体的に家事をこなす妻・千佳の目線

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 この連載では、エピソードの元になる共働き生活(料理、買物、外出についてお話を聞かせていただける共働き家族を募集しています。

 また、併せて共働き生活に役立つ商品・サービスを取り扱っている企業も募集しています。

 感想・連絡先はこちらまで