夏になると食べたくなる「ゴーヤ」。最近ではスーパーマーケットでも買える定番の夏野菜になりましたね。暑さが厳しい沖縄では、昔から夏バテ解消の野菜として食卓に取り入れられてきました。

 それもそのはず、ゴーヤはすごいパワーを持った野菜。ゴーヤとは「苦瓜」を指す沖縄の方言。「苦み」が特徴ですよね。その苦みにこそ、ゴーヤのパワーの秘密があったんです!

ゴーヤの「苦み成分」がすごい!

 ゴーヤが苦い原因は、独自の成分「モモルデシン」。この「モモルデシン」は「血糖値・血圧を下げる」働きがあることで話題ですよね。「胃腸の粘膜を守る」ことからも、夏場の胃腸を守ってくれる夏野菜として重宝されています。また、「チャランチン」は血糖値をコントロールする「インスリン」類似物質で、膵臓の働きを助けるといわれています。

「白いワタ」に「熱に強い」ビタミンCが!

 

 ゴーヤにはトマトの約5倍ものビタミンCが含まれています。ビタミンCには、夏場の紫外線で受ける体の老化のダメージを予防したり、タンパク質の合成を促進させる働きがあります。通常、熱に弱いビタミンCですが、ゴーヤに含まれるビタミンCは「熱に強い」ので、炒め物や揚げ物などの調理向きの野菜なんです。

 そして、「白いワタ」をとるという方も多いと思いますが、実は果肉よりもあのワタの方がビタミンCが多く含まれているんです。簡単に捨ててしまいがちな「ワタ」ですが、時には「ワタごと料理」も工夫したいですね。

 また、ゴーヤには夏に失われがちな鉄分も含まれます。ビタミンCと一緒に取れるので効率的。また、副交感神経を優位にする食物繊維も豊富で、暑いときのイライラ解消にも働いてくれる、夏には欠かせない食材です。

苦いのは好きではない!そんな方には……。

 さて、苦くておいしいのがゴーヤですが、「苦いのは苦手」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的に「塩でもむ」「塩水につける」ことで苦みが和らぐことはご存じですよね。しかし、塩を強くもみこんでしまうと、逆に苦味が強くなってしまうのも難点……。

「イノシン酸」はだしに使われるうまみ成分の一種。イワシやカツオ、サバなどの青魚や肉類にも豊富に含まれますが、このイノシン酸がゴーヤの苦味を和らげてくれるのです。

 このイノシン酸が豊富に含まれるのが「カツオ節」。

お薦めのゴーヤ料理を紹介します!

 では、ゴーヤの栄養素を生かしながら、“あの“苦みがおいしく変身するお勧めの調理法をご紹介しましょう!

<ゴーヤ&魚肉ソーセージのチャンプルー>

 おなじみゴーヤチャンプルー。カツオ節たっぷり使いますよね。これは理にかなった食べ方です。

 豚肉のソーセージやランチョンミートが定番ですが、豚肉も実はイノシン酸が豊富な食材。おいしい取り合わせですが、魚肉ソーセージもうまみ成分のイノシン酸がたっぷり。魚が苦手でも、手軽にDHA、EPAが取れるので中性脂肪が気になる方にはお薦めの食材。

 ゴーヤの血糖値や血圧を抑える働きとセットで、とてもヘルシーな炒め物になります。もちろん、最後にたっぷりかけるカツオ節がとゴーヤの苦みがうまみに変身させます。炒めるときのだしに「鰹だし」ベースのめんつゆなどを使うとさらに味がまとまります。ぜひお試しを!

<ゴーヤの「わたごと」みそ汁>

 いつもゴーヤの「わた」を捨てていた方も多いはず。しかし、ビタミンCの宝庫なので、たまにはこんな食べ方はいかがでしょうか?

 ポイントはイノシン酸が豊富な「鰹だし」を使うこと。一煮立ちさせてみそを加えると、みその適度な塩味が効いてナスのような食感になり、つるりと甘くなります。イワシ缶やサバ缶を加えてもおいしいですよ! ゴーヤのビタミンCは熱に強いのでみそ汁やスープにも向いているのです。

<ゴーヤのおひたし>

 

 超シンプルな調理法。ゴーヤの栄養価を損なわず、うまみがストレートに味わえます。ゴーヤは薄切りにし、軽く塩をするか塩水につけます。その後、レンジアップかさっとゆでて、「イノシン酸」が豊富な「鰹だし」ベースのめんつゆなどで味付けをして、最後にたっぷりと「カツオ節」をかけましょう。

 お好みで「イノシン酸」が豊富なジャコや桜エビを加えるとさらにうまみが増して食べやすくなります。これらはDHA、EPAといった内臓脂肪に働く栄養素や、夏に失われがちのカルシウムも豊富で、ゴーヤと食べることで吸収率がアップします。冷蔵庫で冷やしておくと、夏の1品に。血糖値や血圧が気になる方のおつまみにもぴったりです。

 いかがでしたか? パワフルな夏野菜のゴーヤ。その「苦味」を「おいしさ」に変えれば、もりもり食べたくなりますよね。蒸し暑い日にぜひ、お試しください!