飲食業に新たな風を!

 (株)ゼットン(本社/東京都港区、代表/鈴木伸典)では、7月7日に東京・赤坂にある「アロハテーブル赤坂」において知的障がいのある子供たちによって運営するカフェ「Aloha Table sharing ALOHA Spirit!」を1日限定で開催した。これは昨年10月に行った第1回に続き、第2回の開催だ。

 

 ゼットンでは認定NPO法人Ocean’s Love(本部/神奈川県茅ケ崎市、理事長/鈴木薫)が開催する知的障がい児などに向けたサーフィンスクールにおいて、2012年より法人サポーターとしてサーフィン体験の手伝いや当日の昼食の準備や運営(ロコモコ、BBQなど)などを担当しているが、「Aloha Table sharing ALOHA Spirit!」はこれらの活動の一環として開催された。

 Ocean’s Loveとはプロサーファーやプロボディ―ボーダーたちが全国各地で知的障がい児などのためのサーフィンスクールを地域の人々と共に行っているもの。これらを通じて社会とのコミュニケーション、自然との触れ合いを通じて感情あふれる健やかな成人になってほしいという願いを込めて活動を推進している。

 ちなみに、Ocean’s Loveではこのような就労体験をアパレル業界(品出し、掃除など)でも行っている。

 

 今回就労体験を行ったのは13歳から19歳までの6人。キッチン担当2人、ドリンク担当1人、ホール担当3人に分かれて行った。来店者は就労体験者の家族やゼットンからの呼び掛けに応じた23組54人で、12時から14時の営業時間にはほのぼのとしながらも充実した空気が満ちていた。

 

 この日提供されたメニューは、フードメニューが「プレミアムロコモコ」と「モチコチキンプレート」の2品とソフトドリンク4種類(フードとドリンクのセットで1200円)。就労体験者の体験内容は、「サービス担当」がお客さまのご案内、「キッチン担当」がフードメニューの調理補助、「ドリンク担当」はドリンクの提供。この日の売上げの半分はOcean’s Loveに寄付される。

 ゼットンでは2019年4月12日に「Sustainability Strategy 2019-2020」を発表、社会を取り巻く環境問題に積極的に取り組み、地域社会に貢献する骨子を表明している。

 この戦略では取り組みテーマとして「持続可能な低炭素・脱炭素社会実現への貢献」「持続可能な資源利用社会実現への貢献」「人権・労働に配慮した社会実現への貢献」「持続可能な社会を実現する地域づくりへの貢献」の4つを設定し、各施策の検討・遂行を進めており、今回のOcean’s Loveの活動への参加は「人権・労働に配慮した社会実現への貢献」の一部として取り組んでいる。

 ゼットンのCSO(Chief Sustainability Officer:最高サスティナビリティ戦略責任者)山田大輔氏はこう語る。

「当社がOcean’s Loveのスポンサーとなり、ボランティアで食事をつくるときにOcean’s Loveを卒業した子供たちに職業体験の場を提供してきました。このようなことがわれわれの店舗の中でできないものかと常々考えていて、昨年10月に実現しました。そして、会社として戦略を固めたことから、このような活動に信念を持って取り組んでいきます」

「障がいを持った子供たちに小さなころからいろいろな経験をしてもらう機会はたくさんありますが、そのような中でも職業体験はハードルが高いものと感じています。また、フードサービス業はさまざまなスキルが必要とされます。しかしながら、われわれができるだけ間口を広げてこのような機会を増やすことはとても重要だと認識していて、また雇用創造につなげていきたい」

 このようにフードサービスの企業にとって、食を通じたノーマライゼーション(障がいを持つ人と持たない人が平等に生活する社会を実現させる考え方)の社会実現に貢献する活動は、まさに持続可能な経営に向けた企業の在り方として大いに注目される。

 

「Aloha Table sharing ALOHA Spirit!」の第3回開催は、今年の10月に予定されている。