東京・国立駅から歩いて12分。のどかな畑道を抜けた先、住宅街の一角に古着のセレクトショップ「caikot(カイコ)」があります。古い一軒家をリノベーションしたオシャレな店内にヴィンテージの古着が並ぶ。そんなお店の看板猫が、キジ白猫の「くう(オス・11歳)」。オーナーの黒田ひろみさんと仲良く一緒にお店に通ってきます。

 くうは食事をしたり昼寝をするための部屋があるため、店内に顔を出すのはその時の気分次第ですが、人見知りという訳ではありません。黒田さんと立ち話していると、自分から近づいてきて周りをウロウロ。テーブルに座ってお話を聞いていると、ぱっとテーブルにジャンプしてきます。

 黒田さんによると、くうはクールにしているけれど、中身はかまってちゃん。自分が話の中心にいたいと思っているらしく、アクセサリーの説明を聞いていると隣に突然ゴロンと横になる。アクセサリーより自分を見ろと無言でアピールしているかのようです。

 黒田さんはイギリスのヴィンテージものを扱うショップで働いた後、2008年に「caikot」を根津にオープン。その頃、くうも墨田区で保護され、黒田さんの元で暮らし始めました。

 当時の根津は谷根千としてメディアで注目され、街全体が盛り上がっていた頃。くうも雑誌などでよく紹介されていました。2016年に現在の国立に引っ越してきましたが、当時の常連さんやスタイリストさんが遠方からやってきてくれます。もちろん、お目当てはくうだけではありません。

 主にフランスから買い付けている1900年代初頭から1970年代の古着は現在は手に入りにくい貴重なものばかり。それを独自のルートで集めています。目に留まったハンガーに並んだ麻のシャツはきれいな色でどれも優しい風合いです。それもそのはず、元は良質な麻を加工し、ハンドメイドで縫い上げたフランスの作業着。100年近く前の農家の人々が丁寧に手作りしていたもので、メンズサイズでも現代の日本女性にちょうどよいことや、共同の洗濯場で洗うために刺繍したイニシャルがかわいかったり、時の経過を感じながら、その時代の人々や暮らしに思いをはせてしまいます。

 国立に店を構えたのは、友人の経営するカフェがたまたまあったことがきっかけ。大学の街であり、おしゃれな店が点在する街に魅力を感じていたところ、ちょうど1970年代に建てられた一軒家の物件が見つかりました。そこを友人たちの手を借りて現在の姿にリノベーション。昭和テイストのあるかわいいお店が完成しました。

 作家さんの小物なども店内にそろえられ、看板猫のくうも交えて、洋服を見ながらゆったりと過ごすことができる空間。そこには国立の女子大生からご近所のオシャレな奥様たちの姿がありました。

 

 ソトネコ出身なので、なかなかの目力です。

 

 一軒家をリノベーションしたオシャレな店内。

 

 作家さんのアクセサリーに対抗するくう。

 

 什器の棚の上もお気に入りの場所。

 

 仲良しなふたり。黒田ひろみさんとくう。

 

 打ち合わせのテーブルの上で自己アピールが始まる。

 

 フランスの農家の作業着。良質な麻でできている。

 

 商品は全て素材に合わせてクリーニング済みのもの。

 

 奥の部屋で寝ていることが多いくう。会えたらラッキー。

 

 黒田さんが優しく話し掛ける。

 

 麻縄を柱に巻いただけの簡易的な爪研ぎもこの店の内装にマッチしていた。

 

 貴重なヴィンテージ物を数多く取りそろえる。

 

 岡山や鳥取などの地方のフェアに出店もしている。

 

 昔ながらの味のあるガラス窓は近所の家の解体時に譲ってもらったもの。

  • 「caikot」(カイコ)
  • 東京都国分寺市日吉町3-28-4
  • Tel.042-505-7172
  • 12:00~18:00 月 ・ 火定休日
  • (イベント出店、買い付け時は不定休)