ホールフーズ・マーケット クイーン(ハワイ)で展開されているエコバッグ。特設コーナーが設けられるほどデザインが豊富で、耐久性も高いので観光客にも大人気

 2020年4月より、店頭でのレジ袋の無償配布がなくなり有料化に踏み切ると発表されています。レジ袋以外にもプラスチックごみなどによる環境汚染は世界的な社会問題となっているため、日本国内でも問題視されています。

 そこで今後、日本がより本格的にこのエコ問題に取り組むとどうなるのか、環境問題に先行して取り組んでいる印象があるハワイでの事例を基に考えてみました。

これからはエコ(紙)ストローが主流に

エコストローで提供されたドリンク。意外にも飲んだときの感触はそれほど気にならない。長時間使用しているとふにゃふにゃになる点、噛み癖のある人は飲み口がちぎれるなど劣化が早いのが難点

 ハワイでは、プラスチック製ストローの使用削減に向けて廃止案が議会に提出されています。実際には希望者のみ提供する運用がなされているようですが、私が滞在中もエコ(紙)ストローをよく目にしました。

「エコストローは飲むときに違和感を覚えるのでは?」と思っていたのですが、使用してみると思ったより違和感はなく、意識していないと気が付かないほど。

 日本でもすかいらーくグループのガストがドリンクバーからプラスチック製ストローの設置を18年12月から廃止するなど、その動きは徐々に浸透しつつあります。ステンレスストローは飲む際に違和感を覚えるとの声も多いので、日本ではどちらかというと紙タイプのエコストローが今後の主流になっていくのではないかと感じました。

インスタ映えする店内で人気のハワイアン・アロマカフェのドリンクコーナー。写真奥の中央がステンレスストロー。壁には再利用ストローの使用と寄付を呼び掛けるPOP、右には寄付用のカップが設置されていた

チェーンストアのエコバッグがおしゃれに

 日本では、デザイン性のあるエコバッグは主に雑貨店で販売されています。スーパーマーケットでもオリジナルエコバッグは見受けられますが、数や選べる大きさ・種類は少ない印象です。

 ハワイでは店頭での買物の際、どんな形状の袋でも1枚につき15セントかかるため、買物する際はエコバッグが必須です。このため、スーパーマーケットではアパレルのショッパーのようにデザイン性の高いエコバッグが販売されています。

ホールフーズ・マーケット クイーンのレジ奥に展開されているエコバッグ。保冷機能付きのもの、小さく折りたためるものもある

 ハワイに限らず、海外ではキーホルダーなどの小物を1つ購入した際にはたいていの場合、袋の必要性も聞かれずにそのまま手渡しされます。購入品を入れる袋がなくて困っている人は少数派で、みんな当然のようにレジではマイエコバッグを出しています。

 今後、日本でレジ袋の無償配布が廃止となると、チェーンストアでもよりデザイン性の高いオリジナルエコバッグが増えるのではないかと予想されます。また柄違い、季節もの、店舗限定品を作ればプレミア感も出るため、来店のきっかけづくりにもつながります。

ターゲットではオリジナルの赤い2種類のエコバッグの他にも、alohaなど地域性を生かしたエコバッグを入り口で12種類販売していた

 また、ペラペラで折り畳めるエコバッグだけでなく、マチに耐久性があり普段使いできるような大型エコバッグを販売すれば、消費者のまとめ買いも期待できるのではないでしょうか。

環境に優しい化粧品が増えていくのでは?

ハワイでよく見掛けるゴリラマークの日焼け止めブランド「Sun Bum(サンバム)」。赤ちゃんでも使える日焼け止め、日本では珍しいスティックタイプも販売されている

 ハワイでは、21年1月より世界で初めてサンゴ礁への有害性が指摘される成分を含む日焼け止めの販売が禁止されます。これに伴い、現在も店頭で販売されている日焼け止めの多くが環境にも体にも優しいものばかりです。

 日本ではオーガニック化粧品や無添加の定義が曖昧な部分も多く、特に国内生産のこうした商品はまだ少ない印象です。ただし世界的に見るとマーケットは大きく、消費者ニーズも高まっているため、今後は肌にも環境にも優しいオーガニック化粧品が今以上にトレンドとして浮上してくるはずです。

 特に肌に直接触れる化粧品は、効果と同じく使うときの気分も大切です。「これは環境に優しい製品なんだな」と安心して使えるオーガニック化粧品は、日本国内でも浸透しやすいのではないかと感じます。

食べ残しテイクアウトは難しいかもしれない……。

食事を頼み過ぎたときは、スタッフに言うとどの店でもテイクアウト用の箱を用意してくれる。食事は自分で詰める場合と、スタッフが詰めてくれる場合がある

 チップ文化が根付いているハワイでは、店内での飲食には会計時に飲食代の15%程度のチップが必要とされています。そのためチップ不要の持ち帰り(to go)文化も主流ですが、店内飲食時でも食べ残し、飲み残しはスタッフに言えば持ち帰ることができます。

 ただし日本では食中毒など食品衛生法の問題があるため、こうした取り組みは難しいと考えられます。持ち帰りよりは食べ残しによるゴミが出ることを防ぐため、メニューにハーフサイズが増える、量が選べるといった方が現実的だと思います。

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 日本では、レジ袋はゴミ袋など二次使用の目的や立ち寄り客向けに活用されており、有料化に戸惑う声も多いです。ただし世界での環境問題への取り組みを考えると、対応は避けられない気がします。実際、賞味期限切れの商品を売る店が増えてきているなど、少しずつではありますが環境問題への取り組みは高まってきています。

 冒頭の写真にもある、私が購入したホールフーズ・マーケットクイーンでの大きなエコバッグは29.99ドル。レジ袋と考えると高いですが、デザインや機能性を高めればこうした「商品」として販売することも可能です。オリンピックイヤーでもある2020年、エコ・マーケットが新しく盛り上がることを期待しています。