立てた計画はそもそも、どんな問題を解消しようとしていたのか? そもそもの目的を達成できたかです。この視点も忘れがちです。(写真と本文は関係ありません)

 マネジメントサイクルは平面でグルグル回らせたくないのです。らせん階段のようにやるたびにレベルアップさせたいのです。そのためには実施後検証の精度を上げなくてはなりません。実施後の検証視点には計画順守度、計画的確度、成果創出度、動機付け度の4つがあります。

マネジメント(PDCA)サイクルをらせん状に回す

 マネジメント(PDCA)サイクルを図で表すと平面でグルグル回っているように見えますね。本当は、らせんのようにグルグル回りながら、レベルアップさせていくイメージなのです。

 PDCAがサイクルになっている理由はらせんをイメージしたいからです。やる都度、レベルアップさせることを求めないならば、マネジメントラインと呼べばよいのです。

 従って、マネジメントサイクルではいつも同じ計画レベル、同じ実施レベルを求めていません。どこかでレベルアップさせたいのです。それはマネジメントサイクルの「次なるP」の時が一番のチャンスです。前サイクルの実施後の検証が次なるPをレベルアップさせてくれます。 

実施後は4つの視点で検証する

 1つ目の視点は計画順守度です。自分が作成した計画(目標、行動、納期)で計画通りにできたこと、できなかったこと、そしてその理由を明らかにします。

 計画順守は計画的確度評価の前提となりますが、この計画順守度を確認しない人がたくさんいます。例えば、販売計画でこんな問題が起きます。

 売場チーフが1週間で通常100個売れている商品を2倍の200個売る販売計画を立てました。店長はその販売計画書を見て、チーフのやる気を感じ、後押しをしていました。

 しかし、実際にはいつもと同じ100個しか売れませんでした。チーフは「販売計画など意味がない」と言っていました。不思議に思った店長はその商品の発注実績を確かめました。すると、いつもと同じ100個しか発注していないことが判明したのです。これでは200個売れるはずがありません。

 このようにEOSと検証することを計画順守度の検証と言います。やりもしなかった計画を悪いと評価することはできないですよね。

 2つ目は計画的確度です。この段階で計画そのものを評価します。販売計画でいえば、計画した商品が適切だったか、目標数量、タイミング、展開場所、展開方法などを評価します。この視点はほとんどの人はできますね。正にPOSデータとの検証です。

 3つ目が成果創出度です。立てた計画はそもそも、どんな問題を解消しようとしていたのか? そもそもの目的を達成できたかです。この視点も忘れがちです。  

 例えば、豚バラ肉の低価格販売の計画について、『安売りして計画数量をほぼクリアしたので成功した』と評価したバイヤーがいました。

「ちょっと待って、豚バラ肉の安売りが目的ではないだろ」と言いたくなります。豚バラ肉の安売りは手段であって、そもそもの目的『例えば畜産部門の客数を増やす』とかがあったはずです。そのそもそもの目的が達成できたかを検証しなくては意味がありません。

 4つ目は動機付け度です。その計画を実施した結果、現場メンバーが『またやりたいな!』『別の仕事に応用できる教訓を得られた!』など計画に対する積極的所感を得られることが大事です。

〈まとめ〉サイクルを回すたびにレベルアップさせる

 検証活動に慣れていない人は何となく検証活動をしただけで、検証をした気になってしまいます。それを防ぐには検証をこの4つに分けることです。その結果、マネジメントサイクルを回す都度、レベルアップできるのです。