CSVの目指す先とマーケティングで大切なこと

中見 今までのCSRはどちらかというと、企業としてのブランドを含めて企業市民の責務という風潮がありました。しかし、企業は、そもそも営利追求が目的なので、利潤を常に念頭に置いて行動していく必要があります。だから、『一番搾り とれたてホップ』のようなCSV的な取り組みになるのです。

 

山田 利益が出る取り組みでないと、サステナブルにならない。「続く」ことが大事だと思っています。従来のCSR的な取り組みはやった上で、そこに事業が乗っかっているものだと理解した方がいいかもしれません。真の意味でCSVであるということに、私たちはまだ100点ではないし、何が正しいか試行錯誤しながらやっています。『三方よし』で、お客さまにも私たちにも世の中にとっていいこと。もっと言うと、四方、五方よしにしていくこと。会社という視点、社員という観点、お客さまの視点、取引先の視点、全てが真ん中に集まって、「みんないいよね」という考え方になることが、すごく大切なポイントかなと思っています。

中見 マーケティングをされてきて、一番大切なことは何でしょうか。

 

山田 たくさんありますが、私の好きなことは、「違いは間違いじゃない」ということ。違いという言葉と、間違いという言葉は、日本語で書くと1文字違い。日本ではそれは違うよと、違うことが間違っていると言われます。意見を交わして、Aという意見に対して、Bという意見だったら、それは違うよというのは、上位の人が言ったら、それは間違いだと指摘されたと捉えます。

 マーケティングでは何が必要かといえば、「違いを創ること」。お客さまから見て差があるというか、違いがあることが大切です。どうやったら違いをつくれるか、それを一所懸命にやるためには、意見交換で闊達に話をして、アイデアを生んで、違いを楽しむ。私と中見さんも当然違いますし、一人一人は絶対に違っていますし、それが当たり前です。ダイバーシティ&インクルージョンという言葉がありますが、私は違いを大切にすることが重要かなと思っています。