5月のゴールデンウイーク(GW)は10連休商戦となったため、例年と比べ休日が2日多かった。この2日間のプラスをしっかりと享受できた企業とできなかった企業とで、業績に差が生じた。月後半にかけての気温上昇とともに夏物商品の動きが活発になった2019年5月。そのアパレル上場6社の営業状況をまとめた。

東京都の平均最高気温は25.3℃、平均最低気温は15.3℃。前半の商戦ピークの10連休は25℃以上の夏日を記録したのは1日だけで、期待以上に夏物商品は動かなかった。月後半は猛暑日を3日も記録するという寒暖差の激しい月度となった(平均寒暖差10.1℃)。

〈1位〉アダストリア既存店)売上高 110.7%、客数 109.3%、客単価 101.3%

【主要施策】GLOBAL WORK×LOGOS WORK SHOP EVENT (オリジナルガーランド作り)

【話題の取り組み】HIROSHI NAGAIコラボレーション企画(ニコアンド)、この世は、着まぐれ。(ローリーズファーム)、MIX & MATCH (ローリーズファーム)

【注目アイテム】〔レディス〕麻混前ボタンワンピースF寸着丈122.5cm(税込7020円)/〔レディス〕サイドスリット入フレンチ袖ミニ裏毛プルパーカーF寸着丈68cm(税込4860円)/〔メンズ〕USAコットンドライTシャツ(税込3132円)

 休日が前年に比べて2日多かったことに加え、気温の上昇に伴って夏物商品が順調に売上げを伸ばした。ブランド別ではグローバルワーク、ローリーズファーム、ニコアンド、スタディオクリップ等が好調。アイテム別ではワンピースやスカート・パンツ等のボトムス類が売上げの中心となり、サンダル等の季節商材も人気となった。

〈2位〉良品計画(既存店)売上高 108.4%*1、客数 110.6%、客単価 94.4%

【主要施策】「無印良品週間」(41957)無印良品メンバー10%OFF、期間限定割引各種

【話題の取り組み】空を見て育ったTシャツです。(オーガニックコットン100%特集)

【注目アイテム】〔レディス〕インド綿デニムワンピースM-L着丈115cm(税込4990円)/〔レディス〕乾きやすい縦横ストレッチイージーワイドパンツ(税込3990円)/〔レディス〕ストレッチ・ライトオンス・イージー・マキシ・フレアスカート(税込5990円)

  大型連休期間を中心に多くのお客さまで賑わい、直営既存店の客数は前期比2ケタ増。衣服・雑貨では月を通して紳士、婦人ウェアともにカットソーが人気。気温が上昇した月後半はリネンなど夏素材のシャツ、パンツや帽子、バッグの売上げが大きく上昇した。生活雑貨は堅調な売上げの文具や化粧水の他、麻綿の薄掛けふとんや敷パッド、タオルなどファブリックス全般の売上げが好調だった。

〈3位〉ユナイテッドアローズ(既存店*2売上高 104.2%、客数 102.3%、客単価100.9%

【主要施策】「迷わないオシャレ」を始めよう

【話題の取り組み】 Feature 等身大の事例から学ぶ ~夏の着こなしA to Z

【注目アイテム】〔レディス〕インド綿ティアードマキシワンピ(税込1692円)/〔レディス〕PETIT BATEAUコラボタンクトップ(税込3132円)/〔メンズ〕Banksy GIRL SHR Tシャツ(税込6264円)

  寒暖差が激しかったものの、月後半の気温上昇とともに夏物衣料の動きが活発化し、既存店売上高(小売+ネット通販)は前年を上回った(前年に比べて休日が2日多かったことは+2.9%程度の影響があったと推測している)。メンズでは半袖シャツ、半袖カット、パンツ、サンダルなど、ウィメンズではスカート、パンツ、ワンピース、サンダルなどの動きが目立つ。

〈4位〉*ライトオン既存店)売上高 101.7%客数 95.7%客単価 106.3%

【主要施策】2点以上の買上げで20%OFF5000円以上の買上げで1000円買物券プレゼント/NBジーンズ2本目半額

【話題の取り組み】NB商品7000円以上買上げでマグカッププレゼント/ディズニー・トーイストーリーコレクション(子供)/ヒスイ×リネン、クリスタルリネン(接触冷感)特集

【注目アイテム】〔メンズ〕Champion 3色ブロッキングTシャツ(税抜3900円)/〔レディス〕Championスクリプトフォントカラー刺繍Tシャツ(税抜5490円)/〔レディス〕Lee ポケット付ビッグTシャツ(税抜3990円)

 GW期間は寒暖差や天候不順もあって夏物商品の販売に苦戦したものの、休日が2日多かったこともあり、既存店売上高が前年をクリアした(全社売上高は前年割れ)。主な施策が買上点数アップを狙ったものが多かったせいか客単価はアップしたが、課題は客数減(これではお客の支持につながっているとはいえない)。

 5月28日発表された通期の連結業績予想では親会社株主に帰属する当期純利益の赤字幅も拡大、当初16.5億円の赤字が53億円になると下方修正した。不採算事業の立て直しを含めた財務基盤の改善に取り組む必要がある。