ドレッシングコーナーには各地のご当地商品も多い。

 EC販売の台頭や働く女性の増加、さらには新聞購読率の低下によりチラシが届かないという状況の下、小売店の在り方は今、岐路に立っている。スケールメリットで安く大量に仕入れ、多種多様な商品をラインアップする大手のスーパーマーケットはまだしも、特に個店や小規模スーパーマーケットは価格で勝負しにくく、頭を抱えているところも少なくないだろう。今回はそんな中でも1店舗のみの運営ながら好調に業績を伸ばす、京都府のフレンドフーズを紹介する。買物客に支持されるその魅力を知りながら、ぜひ自店の店づくりに役立ててもらいたい。

大手の競合があっても、業績好調

 

 京都府左京区、パワースポットとして有名な下鴨神社や京都府立植物園からほど近い場所に、府内で1店舗のみを運営する「フレンドフーズ」がある。店舗は外観の一部が鏡張りになっていて、いわゆるスーパーマーケットとは少しイメージが異なりスタイリッシュな印象だ。

「個店スーパー」というと、大量に仕入れて安く商品を販売する手段を取るのが難しく、大手スーパーの近隣出店により経営困難に陥ってしまうところも多い。しかし、同店は徒歩圏内の地場大手スーパーマーケットをはじめ、近くに複数店舗が立つにもかかわらず、業績は好調だという。

 その理由こそが今回「スーパーマーケットのメディア化事例」として紹介したい、「ほんまもんの魅力を伝える」ことにこだわった商品ラインアップや接客力、独自POPなどである。

こちらは同店人気商品。後ろにある商品POPには、しっかりと商品説明が書かれている。

個性ある陳列やPOPが印象的

 同店に足を踏み入れて驚くのは、いわゆる「普通のスーパーマーケット」とは店内の様子が異なることだ。一般的な店舗ではスッキリと棚に商品が陳列され、POPが少しだけ張られている。

 けれど、フレンドフーズの商品は棚の置き方や使い方もさまざま。臨時の棚で商品を紹介するような特集コーナーも各所にあり、それぞれのコーナーの個性がとても強い。また、あちこちで大きさも形も雰囲気もさまざまなPOPが発見できる。

 

 また商品をよく見てみると、その品揃えにも違いがあることに気付く。普段は見掛けないような珍しい商品や上質な商品が多くそろっているのである。