2019年のサラダチキンは「ここが変わった」

・「糖質コントロール」のための数値把握がしやすくなった

「糖質オフ」のブームに応えるべく、昨年までの「炭水化物」表記から、「糖質」「食物繊維」を個別に表記するようになりました。糖質コントロールのために、より正確な数値が把握できて安心。ロカボをけん引するローソンでは全商品のパッケージ表面に「ロカボマーク」。セブン‐イレブンでも7アイテム全てに統一されていました。 

・「温活」ができる温めて食べるサラダチキンが増加中!

 広がる「糖質ダイエット」のニーズに対応し、セブン‐イレブンに加えて、今年はローソンでもサラダチキン専用の糖質控えめ、カレースープと参鶏湯(サムゲタン)が登場しました。

 サラダチキンを「温かい料理」として食べることで体を内側から温めるので、胃腸にも優しく代謝もさらにアップ。チキン単体で食べるよりも食べ応えもあり、ちょっとした1食になります。ゆっくりしたい休日や、残業疲れのお夜食に重宝しますね。ストレス社会、万年冷え性……。1年を通した温活ニーズはこれからも増えることでしょう。

・国民的課題の「高血圧」に対応して減塩傾向に!

 

 セブン‐イレブンのサラダチキンは、定番の「ハーブ」の食塩含有量が昨年の100g当たり1.6gから1.3gと0.3gカット。新フレーバーの「ガーリックペッパー」も1.3gに抑えるなど、昨今の厚生労働省「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動)に示されている「減塩」に対しての配慮が見られます。サラダフィッシュの3品も、最も含有量が高いセブン-イレブンの「さば」が1切れ当たり1.1g(やや塩分が強く感じますが)、セブン-イレブンの「サーモントラウト」やはごろもの「サラダシーチキン」は1g以下に抑えています。

 これらは加工品である限り、保存の問題などもあり、減塩には限界があるので野菜と一緒に食べましょう。サラダやスープなど野菜と一緒に食べることで、余計な塩分を排出できます。

2020年「手軽な健康食はこうなる!」

・サバ缶ブームに乗って、コンビニで魚を買うようになる!

 2018年の「空前のサバ缶ブーム」に乗って登場した「サラダフィッシュ」。セブン-イレブンの「さば」には、今話題の「良い脂」のオメガ3系脂質、DHA、EPAの含有量表記がされていました。

 厚生労働省の摂取目標では、DHAとEPAを合わせて1000㎎/日以上摂ることが望ましいとされていますが、この商品の含有量は優秀。「サーモントラウト」や「サラダシーチキン」もDHA、EPAが豊富な優れた食材なので、手軽に食事に取り入れてみましょう。

 ビタミンAが豊富な鶏肉、DHA、EPAが豊富な魚。タンパク質は複数を摂取することで栄養バランスが整い、相乗効果が期待できます。

・サラダチキンは「コスパ重視」と「国産鶏」の2極化!

 昨年と同様、4チェーンの中でプレーンに国産鶏を使っていないのはセブン‐イレブンだけ。以前、店頭で国産鶏を使用したプレーンを見掛けたことがありますが、現在はタイ産のみになっているよう。

 4チェーンで最も価格が安く、ローソン、ファミリーマートより20円以上差があり、税別198円と200円を下回る価格です。これは「サラダチキン」のターゲットが健康にお金をかける「健康コンシャス層」から一般層へと広がったことに合わせて、より手軽に購入できるように「コストパフォーマンス」を優先したためと推察されます。購入時に比較されるのは、100円台のおにぎりや惣菜パンといえるでしょう。

・「タンパク質は適量」が生活者に定着する!

 ファミリーマートの「お母さん食堂」シリーズはグリルチキンのが充実しています。今回は登場していませんが、店舗によっては「柚子こしょう」「アヒージョ」などフレーバーも豊富にそろっているようです。スティックタイプで、手が汚れない簡便性に加え、1食75g、タンパク質の量は19g。女性にとってちょうどよいサイズです。

 タンパク質は一度に大量摂取すると逆に内臓に負担を掛け、筋肉合成もうまく進みません。毎食、こまめに取ることが大切です。「お母さん食堂」シリーズの商品1個当たりタンパク質量は19g。女性なら1日の摂取目安の1/3前後にあたリます。食品ロスも防げるし、198円とお財布にも優しい点もうれしい。ローソンにもグリルチキンやサラダチキンのミニサイズが登場。食事だけでなく、間食ニーズにも対応できますね。

 タンパク質は少な過ぎず多過ぎず、「適量」が若さと健康のキーワードです。

・「スナッキングブーム」で「おやつフィッシュ」に大注目!

 働き方の多様化に伴い、3食がっつり食べるスタイルだけでなく、ちょこちょこと間食をとる「スナッキング」と呼ばれる食事スタイルも増えています。これらは血糖値の乱高下を抑える食事法の1つともいわれています。

 サラダチキンに登場した小型化したソーセージタイプはこれにぴったり。「カニカマ」や「イカ」「魚肉ソーセージ」など、かぶりつける「おやつフィッシュ」も充実しています。この「スナッキング」カテゴリーは今後、注目です。

ポイントは「食材数」、さまざまなタンパク質を摂取しよう!

 厚生労働省の「2017年患者調査の概況」では、糖尿病患者数は、前回の2014年から12万3000人増の「過去最多328万9000人」と発表されました。糖尿病予防だけでなく、いつまでも健康で若々しい生活を送るために「タンパク質の摂取」は今後も重要視されることは間違いありません。タンパク質を手軽に摂取できるサラダチキンはハムやソーセージと並ぶ定番食材になる日も近いのではないでしょうか。

 食も大量生産、大量消費の時代は終わり、食も体にもお財布にも地球にも優しい、無駄のないスタイルにシフトしています。これからは「安くて大盛り」の肉を頬張るのではなく、「良質なタンパク質」を必要なだけ上手に食べることが重要になってきています。

 また、筋力アップを図るために「タンパク質は必ずビタミン類が含まれる野菜類とセット」が常識になっていますが、野菜といってもサラダだけでなく、野菜ジュースや豆類、大根おろしやトマトソースなど手を掛けない工夫やワンプレート化が進むでしょう。参鶏湯やカレー、麺類のような温かいサラダチキンの食べ方は胃腸にもメンタルにも優しい1品になるでしょう。

 ただ、鶏肉は低脂肪高タンパク質の優れた商品ですが、「サラダチキンだけ3食」という食べ方は、必ずしも健康や美容に効率的とはいえません。動物性タンパク質と大豆など植物性タンパク質を同率摂取することで、水溶性食物繊維やオリゴ糖を補い、脂肪燃焼のスイッチを入れる胆汁酸の分泌を促進させたり、抗酸化作用によって血圧抑制など血管の若返りを図るとよいでしょう。新たな便利食材「サラダフィッシュ」やコンビニでおなじみの納豆、豆腐など「大豆製品」で、バランスよくさまざまなタンパク質を摂取することが、体内でタンパク質をフル活用するスマートな食べ方になります。

 名古屋学芸大学などの研究でも「食品の種類が多いと健康寿命が延びる」ことが示されています。食材数の豊富さは健康で豊かな食文化を形成し、食材が偏らないことは食品からのリスクの分散にもつながります。40歳を過ぎたら食もシフトチェンジ。サラダチキンやサラダフィッシュを上手に取り入れて、食材の幅を広げてみてはいかがでしょうか。