今年10月1日より、消費税増税に伴う「軽減税率制度」が実施されます。日本初の複数税率導入に伴い、小売業・飲食業・各種サービス業を中心に会計シーンが大きく変化します。これにより店舗では、通常業務に加え、“軽減税率制度に対応したレジの購入や改修”、“価格見直しや税率設定”、“従業員への教育”などを行う必要があります。また、正しい対応ができていないと顧客満足度の低下や売上毀損につながる可能性も懸念されます。

 この連載では、「消費税増税・軽減税率制度」実施の年を迎えた今、店舗の皆さまが混乱することなくスムーズに10月を迎えられるよう、レジの選び方やレシート対応、キャッシュレス活用などについて、分かりやすくお届けしてまいります。

 第4回は、店舗のキャッシュレス決済対応がテーマです。軽減税率制度と同日(10月1日)に実施予定の「キャッシュレス・消費者還元事業」紹介とともに、「そもそもキャッシュレス決済にはどんな種類があるのか」「どう対応すればいいのか」などについて紹介していきます。

「キャッシュレス・消費者還元事業」とは?

 2019年3月28日に、「キャッシュレス・消費者還元事業」のキャッシュレス決済事業者が発表され、5月より加盟店登録もスタートしました。

「キャッシュレス・消費者還元事業」とは、2019年10月1日の消費税率引上げに伴う需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引き上げ後の一定期間(2019年10月~2020年6月末までの9カ月間)に限り、中小・小規模店舗によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元などを支援する事業です。

 では、早速、店舗にどんな支援があるのかを見ていきましょう。

 加盟店登録が完了し、指定の店舗向けキャッシュレス支援事業者を利用することで、最大3つのメリットがあります。

(1)キャッシュレス対応に必要なカードリーダーなど端末導入の負担なし⇒端末導入や設置費用に対し、国が2/3を補助し、店舗向けキャッシュレス支援事業者が1/3を補助するため、店舗側に導入コストはかかりません。

(2)決済手数料3.25%以下⇒中小・小規模店舗が負担する決済手数料が3.25%以下になります。さらに、消費税率引き上げ後の一定期間(2019年10月~2020年6月末までの9カ月間)は国がその1/3を補助してくれます。

(3)消費者還元で集客アップ⇒登録済みの中小・小規模店舗でキャッシュレス決済を利用した消費者には、決済金額の5%分のポイントが還元されるため、お店選びの1つのきっかけになり得ます。

 こうした3つのメリットを店舗が享受するために必要なことは、ただ1つ、「キャッシュレス・消費者還元事業」へ申し込むことだけです。決済手数料の計算や、還元するポイントの計算などはキャッシュレス加盟店支援事業者が行うため、キャッシュレス決済を導入しても、店舗側の事務的な業務は増えませんので、ご安心ください。

※詳細は、経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」公式ページにて

キャッシュレス決済にはどのようなものがある?

 さまざまな種類があるキャッシュレス決済。今回は「決済方法」別で、主に代表的なものを4つ選び、それぞれの概要や特徴について解説しましょう。

■カードクレジットカードなど、専用端末に差し込んだりスワイプさせたりする決済手段を指す。キャッシュレス決済と聞くと真っ先に思い浮かぶ決済手段ではないかと思います。主要国際ブランドが7つあり、カードの大半にいずれかの主要国際ブランドが付いています。

<主要国際ブランド>VISA、JCB 、Mastercard®、Diners Club、American Express、Discover、UnionPay

■電子マネー:カードやスマートフォンなどを専用端末にかざして(タッチして)支払いができる決済手段を指します。日本ではSuicaやPASMOなど、広く使われている決済手段です。また、QUICPayやApple Payなど、スマートフォンでのタッチ決済も、見慣れた光景になってきています。主に、鉄道会社が発行する「交通系」とそれ以外の「非交通系」に大きく分けられます。

<主要交通系電子マネー>Suica、PASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけん、PiTaPa/<主要非交通系電子マネー>iD、QUICPay、楽天Edy、WAON、nanaco

■QRコード:スマートフォンやタブレットなどでQRコードを読み取ることで支払いが完了する決済手段を指します。特に、中国や韓国では現金決済よりも一般的な決済手段になっており、訪日外国人旅行者(インバウンド)対策として対応する店舗も増えています。また、今後、国内でも新たなブランドが参入する見込みです。

<主要海外ブランドQRコード決済>Alipay、WeChat Pay、Amazon Pay/<主要国内ブランドQRコード決済>LINE Pay、d払い、楽天ペイ、PayPay、メルペイ、Origami Pay

■ポイント:専用端末でカードを読み取り、会計時にポイントを貯めることができたり、貯めたポイントでの支払いができたりする決済手段を指します。ここでは、店舗や地域の垣根を越えて利用ができる、共通ポイントを紹介します。

<共通ポイント一例>Tポイント、Ponta、WAON POINT、nanacoポイント、楽天スーパーポイント、dポイント

効率的にキャッシュレス決済に対応するためには

 キャッシュレス決済への対応の方法には、“1つずつ決済サービスを導入する方法“と、“複数の決済サービスをまとめて導入する方法”の2つがあります。

■ “1つずつ決済サービスを導入する方法“:導入したい決済サービスのみを入れられるものの、都度申込みや契約が必要になり手間がかかります。また、サービスごとに専用端末が必要になるため、対応する決済サービスが多くなればなるほど、レジ周りに端末が複数並び雑然としてしまいます。

■“複数の決済サービスをまとめて導入する方法”:さまざまな決済サービスをまとめて導入できるため、契約の手間を抑えられます。また、タブレットと専用端末1台の導入だけで済むため、レジ周りの省スペース化も図ることができます。

<複数の決済サービスにまとめて対応できるツール一例>Airペイ、楽天ペイ(実店舗決済)、Square、Coiney

▲個別で複数のキャッシュレス決済に対応すると、レジ周りが雑然としてしまうことも……

 中小・小規模店舗がこれからキャッシュレス決済を導入するのであれば、手間を抑えられる「“複数の決済サービスをまとめて導入する方法”」をおススメします。

 カード・電子マネー・QR・ポイントも使えるお店の決済サービス『Airペイ』の場合、主要国際ブランド6種のクレジットカードと、「Suica」「PASMO」などの全国の交通系電子マネー9種、「Apple Pay」などの決済手段に対応しています。

 また、『Airペイ』のオプションサービスとして、中国最大級のモバイル決済アプリ「支付宝(アリペイ)」「WeChat Pay」をはじめ、国内サービスの「LINE Pay」「d払い」「PayPay(2019年5月下旬対応予定)」に対応できる『Airペイ QR』や、「Tポイント」「Ponta」「WAON POINT」といった3種類の共通ポイントサービスに対応できる『Airペイ ポイント』など、業界最多水準(全26種類)の決済手段に対応しています。いずれもiPhoneまたはiPadと専用カードリーダー1台でカンタンに利用でき、今後もあらゆる決済サービスに『Airペイ』1つで対応できるよう推進していきます。

▲Airペイでは業界最多水準(26種類)の決済手段に対応(PayPayは2019年5月下旬に対応予定)

『Airペイ』は「キャッシュレス・消費者還元事業者」にも登録もされており、端末導入費免除や決済手数料軽減、集客力アップといったメリットも享受可能です。

 ここまで、キャッシュレス決済の種類と対応方法について紹介させていただきました。これから、キャッシュレス決済を準備される店舗の皆さまにとって、検討のきっかけとなれば幸いです。