東急ハンズとロフトは雑貨ショップの双璧である。東急ハンズは近年はだいぶ薄まったが、基本的にDIY志向のマニアックな専門性を追求してきた。商品のこだわりは徹底しており、機能性を重視し素材やパーツを取り扱い、暮らしを便利に楽しく豊かにするヒントを提供している。

 一方、ロフトは1987年11月に西武百貨店が「シブヤ西武ロフト館」(現:渋谷ロフト)を出店して以来、雑貨の集積により、時代の感覚・ニーズを敏感に映し出す「時の器」としての店づくりを行い、トレンドを追い掛けるホットスポットとしての役割を果たしてきた。

 それ故、ハンズが幅広い客層を集めていたのとは対照的に、雑貨の面白さを伝えコスメにも領域を広げることで若者を中心に支持を集めたわけだが、その後、郊外のショッピングモールなど商業施設にも店舗を展開し、ファミリー層の取り込みも図っている。

 渋谷ロフトは今でも旗艦店としての役割を果たしているが、2017年6月、次世代型旗艦店として「銀座ベルビア館」に「銀座ロフト」を出店。ただモノを選んで買う場というだけでなく、実際に体験できる、イベントに参加できるなどコトも楽しめる仕掛けを導入した。情報発信力を高め、銀座という立地を生かして内外に発信する役割を担ってきたが、その銀座ロフトが4月26日、1.4倍に増床しリニューアルオープンした。

 そこでは初めて「食」のフロアに取り組み、日本の伝統的なモノづくりの技と現代の新規性を織り交ぜ、環境への配慮やサスティナブルを意識した取り組みを展開している。掛井賢治館長は「現在の来店頻度は月2回くらいだが、食品を取り扱うことで3、4回に増やして、相乗効果で雑貨の販売につなげていきたい」と考えている。

 今回は食と雑貨のコラボと最新の雑貨を展開する銀座ロフトの売場を見ることで、今の日本の雑貨の現在地を確かめ、その先を見据えていくことにする。まずは増床した1階と2階を紹介する。