新業態の前に、テイクアウトと通販を強化する

――新業態を開発したり、新事業に備えるということを考えていますか。

 

『ダンダダン酒場』の現在は、店を拡大していくという時期です。そのようなことを考えるのは店が250店舗以上になった段階ではないかと思います。

 これまでは各店が個店のイメージを心掛けて経営をしてきましたが、これからはより知名度を高めてブランディングする必要性を感じています。また、上場したことによって、これまで見られなかったお客さまが増えてきました。

『ダンダダン酒場』はこれまでドミナントで出店してきました。半径2㎞の圏内に5店舗存在するというエリアもあります。これはオーバーフローを吸収するという狙いがあってのことで、これくらいの出店余地があったということです。最近では、既存店に近いところに出店すると既存店の客数が100%を割り込むという現象が見られることもあったのですが、このような傾向がなくなって、総じて回復するようになりました。これが上場して以降、2週間ほど経過した段階での手応えです。

 これからも急速に出店スピードを上げることなく、『ダンダダン酒場』らしいQSCを保ちながら「街に永く愛される、粋で鯔背な店づくり」を心掛けていきます。

強さの理由は、よく整理された企業理念にもある

『ダンダダン酒場』がヒットしたことで類似店が続々と増えてきた中で、今でも圧倒的な強さを見せている同店である。その要因については井石氏に挙げていただいた。

 ここで同社の行動指針である「NATTY SWANKY 5つの心」を紹介しよう。

・向上心 現状に満足せず、今よりも成長するという強い意思を持ち続ける。

・好奇心 何人や何事にも関心を持ち、新しい事を発見する。

・探究心 足元を振り返り、目の前のものを突き詰める。

・自立心 決して人のせいにせず、何事もまずは自分に責任があると思う。

・忠誠心 関わる全ての人々に感謝し、忠誠を尽くし、恩返しをする。

 冒頭に同社の理念を述べたが、この行動指針を含めて企業理念がよく整理されて存在している。これらが「餃子居酒屋ブーム」といわれる中で、『ダンダダン酒場』がブレずに成長している要因といえるだろう。

看板をはじめとして外回りの全て一から手作りしている