「強制5連休制度」によって店の生産性が高まる

――『ダンダダン酒場』がヒットしてから、類似の業態が増えてきました。そのような環境の中で、『ダンダダン酒場』が勝ち続けているポイントはどのようなものだと思いますか。

 

 それついては、他の店にはない『ダンダダン酒場』の「特徴」「強み」があるからです。

 まず、餃子の「味」。「肉汁餃子」をうたう『ダンダダン酒場』の餃子は、全て手包みを貫いていて、タレなど何もつけずに食べられる肉汁たっぷりの餃子です。味のチェックとして私は週に2回以上は食べていますし、製造工場の状態を定期的に点検するようにしています。

 餃子の製造は今4カ所ある工場で行っていて、年間販売個数は約1600万個(2018年6月期実績)となっています。製造した餃子は全て一度冷凍にしています。『ダンダダン酒場』の餃子は冷凍した方がおいしくなります。そこで、地方には冷凍の状態で送っています。

 肉も野菜も小麦も品質にはこだわりますが、産地や銘柄のこだわりはありません。ここにこだわっていると、例えば、生産量が少なくなったために高騰するとか、どこかの段階で行き詰ることがあり得るのではないかと危惧しています。

 次に、接客では「お客さまが誰かに紹介したくなるような接客」を徹底しています。接客の指針である「ダンダダン酒場の20大行動」を策定し、浸透させています。そして全従業員に本社での座学研修を行っています。

 そして、店舗設計がブランドコンセプトに沿っていて、外観やデザインが活気ある大衆居酒屋を彷彿とさせて地域社会に溶け込んでいます。

 このようなことによって、出店余地が豊富に存在し、新規出店と従業員の確保につながっているのです。

――労働力の確保については、どのように臨んでいますか。

 飲食業界の就労人口は約480万人となっています(日本フードサービス協会調べ)。私としては「労働力確保」について考える前に、これらの人々が働きたいと思う店や会社をつくることが重要だと思っています。

 その点、当社では「人」にフォーカスした活動を盛んに行っていて、その象徴といえる「ダンダダンAWARD」は今年の3月で第4回となりました。

 社内コンテストとしては、餃子の「握り選手権グランドチャンピオン大会」があり、昨年10月に第2回を開催しました。

 社内サークル活動では「バスケ部」「野球部」「フットサル部」があり、他の外食企業のチームと交流しています。

 労働環境の整理も進めています。

 まず休暇について、2年前から月31日の場合は9休にしていて、それ以外は8休です。去年からは「強制5連休制度」を設けています。これは1年に1回強制的に5連休を取らないといけないということです。

 この制度は社員の皆さんに大層喜んでいただいています。これまで有給制度がありましたが、これはなかなか取れるものではありませんでした。それが、5連休することを会社が強制しているわけですから、休むために普段から仕事を効率よく行うことを心掛けるようになり、また自分がいなくても店が滞りなく運営されるように人を育てることを心掛けるようになります。

 また、アルバイトから社員になるというパターンが増えてきていることから、採用の環境については良好ではないかと思っています。当社では中途採用がメインとなっていますが、従業員(平均臨時雇用者数を含む)は2017年6月期175人、2018年6月期259人、2018年12月末は306人になっています。新卒採用は去年から始まり、今年は9人が入社しました。