厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第33話 教師と体育会系部活顧問の夫・豊の目線

 

 僕の妻は頑張り過ぎるところがある。

 先日、妻が立て続けに病気にかかった。どちらも命に関わるような大病ではなかったものの、入院して手術が必要で「ストレス性のものだろう」と医師からは告げられた。

 彼女が病気にかかるまで、恥ずかしながら僕は異変に気付けなかった。

 仕事に追われていたことは、言い訳に過ぎない。夫のくせに何をしていたんだ、と思った。

「入院が必要でも、1泊2日なら仕事を休まなくてもギリギリ土日で終わるよね」

 彼女はそう言って、手術の日程を先延ばしにしようとする。

「早く治した方がいいよ。大事を取って、この機会に有給も使ってゆっくり療養した方がいい」

 そうはいっても、休みにくいという気持ちは分からなくもない。責任のある仕事を任されれば、それに応えたくなる。

 でも、何かあってからでは遅いのだ。

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 妻はスーパーウーマンのような人だ。

 僕より15分早く起きて、前日の洗濯物を干してから出掛ける。帰ってくると室内ハンガーラックには、出掛ける前に干していた洋服がかけられている。取り込んだ洋服を畳まなくても済むように、ハンガーごとかけられている。

 仕事では外回りの営業を毎日10件以上回り、スーパーでの買物と夕食の準備をして、いつも僕の帰りを出迎えてくれる。僕が夕食を食べて明日の準備をしている間に、食器洗いを済ませてくれていた。

 仕事をしていて大変なのは、彼女も一緒だったはずだ。

 僕は普段、学校の教師と体育会系部活の顧問をしている。若く未来のある学生たちと朝練をして汗を流し、勉強を教え、放課後も体を動かした後で事務作業をして、22時帰宅ということがザラだ。

 思い返せば、食後に皿洗いを頼まれても「明日やるよ」と言ってバタバタとそのまま出勤したり、夕飯でも生返事ばかりで、彼女と会話らしい会話をきちんとできていなかった気がする。

 休日も部活の練習ばかりで、デートらしい場所に出掛けたり、リフレッシュできる時間は作れていなかった。

 常に申し訳ない気持ちはあるものの、どこかで彼女がやってくれていることに頼り過ぎていたのかもしれない。

 今は遅すぎるものの、彼女に言われる前に皿洗いやゴミ出しを率先して行っている。共働きの3種の神器と呼ばれる「食洗機」「乾燥機能付き洗濯機」「ルンバ」も購入検討中だ。

 同年代の友人にはベビーラッシュがきていて、彼女の病気の治療が落ち着いたらそろそろ子供も欲しいねと夫婦で話している。

 仕事柄、生活パターンを変えるのは難しいけれど、まずは自分にできることからやっていきたい。

 

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第34話 外回り営業職の妻・葉月の目線

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 この連載では、エピソードの元になる共働き生活(料理、買物、外出についてお話を聞かせていただける共働き家族を募集しています。

 また、併せて共働き生活に役立つ商品・サービスを取り扱っている企業も募集しています。

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