加盟店が楽しみにしている「試食・試飲ブース」

 モデル店舗の後には試食・試飲ブース。基本、メーカーの協賛で成り立つこのブースでは、これからの半期でメーカーが売り込みたい発売前の商品を食べたり飲んだりできる。

 ランチを抜いて参加する加盟店も多く、“勉強の場”の中での大きな楽しみともなり、参加後の店舗運営でも発注や手書きPOPなどに役立つ展示会のハイライトとなっている。

 また、その近くには、お中元や母の日の季節催事予約商品コーナー。ここは予約獲得のテクニックを含め、勉強の意味合いが強くなっている。

 こうした一連の流れは各チェーン共通だが、各社の展示会に参加しているメーカーによると、「見て聞いて体験して分かる。そして具現化する」展示会参加後の徹底度はセブン-イレブンが高いという。

 展示会は原則、加盟店が会場内を自由に巡回できるのだが、セブン-イレブンは店舗巡回員がオーナーをアテンドし一緒に回ることが基本。加盟店側もメモを取り、画像として記録をする人が多く、積極的に質問するという姿勢で臨み、勉強の場としての展示会運営が徹底されているようだ。

高日販を支えてきた“軍隊並み”の徹底度も……

 各チェーンの売上日販差は、運営の徹底度が理由になっているのは間違いない。

 コンビニ関係者でよく囁かれる話としては、「新商品の導入率は、ファミリーマート、ローソンは5〜6割。セブン-イレブンは、8〜9割。季節予約商品の獲得率はセブン-イレブンが他チェーンの約3倍」

 セブン-イレブンの徹底力は“軍隊並み”だといわれており、取引先から見ると圧倒的な店舗数もあり、提案する商品をお客さまに届ける、売上げ・利益を最大化したいとなると、セブン-イレブンへの提案を優先するケースが多くなっているようだ。

 だが、その一方で、加盟店を“軍隊並み”に指導していく体制は、アルバイトが継続的に集まり、加盟店の1店舗当たりの売上げが伸びている間は機能していたが、いずれも厳しくなった現状を考えると、いよいよ見直しに迫られているのかもしれない。

 SNS上でのセブン-イレブンの加盟店オーナーのものと思われる投稿が(店舗数比率から見ても)他チェーンより多いのが、そのことを如実に表しているのだろう。

 今、コンビニ業界で本部と加盟店オーナーのコミュニケーション見直しが迫られているのは間違いない。通常の本部社員の巡回はもとより、コミュニケーションの集大成である秋冬の展示会がどのように変化していくのか、中長期的にコンビニ各社の成長を占う試金石になってくるのかもしれない。