訪日外国人は、インターネットで頻繁にスイーツ系のキーワードを検索します。

 それは日本の洋菓子に、小麦粉独特のフワフワした食感のおいしさを求め、ぜひ食べてみたいと願っているからです。そのため、日本の数ある洋菓子店の中から自国(もち米のスイーツが多い)では味わえない洋菓子を食べさせてくれるお店を探すのです。

 距離的に近いアジア圏でもよく見掛ける日本の洋菓子店。訪日外国人にとっては、「スイーツと言えば日本ブランド」になっています。

強烈な甘さでしっかりした味を打ち出す本場ヨーロッパのスイーツ。

 訪日外国人の所得格差が顕著になっていく今後、日本のスイーツが今の知名度だけで引き続きリピートを生み出せるのか。そのポイントは、日本のスイーツと本場ヨーロッパのスイーツの違いを打ち出し、ブランド価値を高める演出にかかっています。

 今は日本の洋菓子の美しさに引かれている訪日外国人ですが、その中の富裕層が本場ヨーロッパのスイーツへの関心を高めたら……、日本ブランドの本物の価値に理解を示さなくなるかもしれません。

 今こそ、訪日外国人に本場ヨーロッパのスイーツでは成しえないメード・イン・ジャパンだけの独自のおいしさがつくられたストーリーを伝えましょう。そうすることで、「来日しないと本物は食べられない!」と感じてもらい、訪日外国人にリピートしてもらうのです。

本場との違いを伝えて訪日外国人をリピートさせる!

 日本スイーツは、本場ヨーロッパで学んだパティシエのスキルが細部にこだわる日本の職人文化と合わさり、出来上がっています。日本独自の美しさとおいしさを備えたスイーツ文化を生み出しているわけです。

 そうした中から、日本独自の洋菓子が考案されています。本場で修業したパティシエの力で進化を遂げ、ヨーロッパの洋菓子にヒントを得たものには、ミル・クレープやショートケーキ、パフェというメード・イン・ジャパンの洋菓子があります。

日本発の味である人気のショートケーキ。

 訪日外国人が日本で洋菓子店を訪れた時に、「日本発の洋菓子、1922年、ショートケーキはホイップクリームとスポンジケーキのおいしさで生まれた!!」というストーリーに遭遇したら、実際に食べた後に「日本で本物を食べた!! もしかして日本のスポンジケーキもおいしいかも」と、さらなるスイーツ探索を始めるきっかけになるかもしれません。

 こうした日本独自のスイーツが生まれた背景をPRした売り方は、オリジナルスイーツの聖地探訪旅行をしたい気持ちを醸成させてくれるでしょう。

スイーツでも職人のこだわりが日本ブランドになる!

 訪日外国人が日本スイーツに求めるのは、以下の3つです。

1 安全・安心な素材(遺伝子組み換え不使用、バターや国内産小麦粉使用など)

2 職人の繊細な味(オリジナル菓子ムースなど)

3 日本だけの独自商品(抹茶系、あんみつなど)

 日本の職人がこれらにこだわり、訪日外国人を魅了する施策を行えば、口コミが起こり、日本ブランドの本物の価値が伝わっていくはずです。

 今回は、訪日外国人を職人のこだわりで魅了する施策を紹介しておきましょう。

・商品の特徴と価値(おいしさ)の生成方法(バターを低温で長時間煮詰める)をPOPで明記する。

・オリジナル商品の誕生物語(梅の酸味を再現したいと思い、苦労したことなど)をFacebookで発信する。

・日本素材を用いる訳(抹茶の渋みは日本独特のうまみであるなど)を既存商品(和菓子では抹茶をどのように使っているなど)から解説する。

 日本スイーツは日本の職人のこだわりから発展を遂げました。この事実をストーリーで伝えることで、日本発の商品だけが持つ繊細さに価値を見いだしてもらいましょう。訪日外国人は日本の職人のこだわりを通して、作り方や素材、商品が生まれる過程に嘘がないことに魅力を感じたいのです。