株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役社長 井阪隆一氏

 4月4日、セブン&アイ・ホールディングスが2019年度2月期決算を発表した。営業収益6兆7912億円(前期比12.5%増)、営業利益4115億9600万円(前期比5.1%増)、経常利益4065億2300万円(前期比4.0%増)となり、8期連続で過去最高益を更新した。

セグメント別で見てみると

国内コンビニエンスストア事業(営業収益9554億43百万円、2.9%増/営業利益2467億21百万円、0.6%増)

 セブン-イレブン・ジャパンは社会環境の変化に伴うお客のニーズに対応すべく、売上構成に見合った新しい店内レイアウトの導入および改善に加え、新商品の発売や継続した商品の品質向上に取り組んだ結果、既存店売上高は前期を上回り、営業利益は2450億8800万円(前期比0.4%増)となった。

海外コンビニエンスストア事業(営業収益2兆8210億53百万円、42.4%増/営業利益922億66百万円、16.7%増)

 7-Eleven,Inc.はファストフードやプライベートブランド商品「セブンセレクト」の開発、販売に注力した結果、売上げは前期を上回り、営業利益は1110億8100万円(前期比22.3%増)。また、自営店と加盟店の売上げを合計したチェーン全店売上は2018年1月に完了した、Sunco LP社の一部店舗取得が寄与したことなどに伴う商品、ガソリン売上げの伸長により、3兆9932億円(前期比27.4%増)となった。

百貨店事業(営業収益5921億円、10.0%減/営業利益37億37百万円、30.4%減)

 そごう・西武は化粧品等を強みとするビューティ分野で売場リニューアルを実施するなど、事業構造改革の一環として、首都圏大型店舗へ経営資源を集中させる戦略を推進したが、既存店売上高は前期を下回り、営業利益は32億6600万円(前期比35.7%減)となった。これは、店舗譲渡や閉鎖が影響した。

スーパーストア事業(営業収益1兆9025億7百万円、0.1%増/営業利益211億73百万円、0.4%減)

 総合スーパーのイトーヨーカ堂は、事業構造改革の一環として衣料と住居の自営売場面積の適正化、食品の営業強化に注力したが、既存店売上高は前期を下回った。その一方で営業利益は、荒利率向上や販管費の適正化に伴う収益化の改善により、47億800万円(前期比53.0%増)になった。

 スーパーマーケットのヨークベニマルは、生鮮品の販売強化や子会社のライフフーズによる即食・簡便ニーズに対応した惣菜の品揃え拡充に努めたが、営業利益は前期を下回り128億100万円(前期比9.0%減)になった。

今後の展望は?

 次期以降の取り組みとして、国内の社会構造の変化を成長機会として捉え、新たな価値のある商品の提案や継続的な品質向上の追求をしていく構えだ。7月にはセブン&アイ・ホールディングス独自のバーコード決済サービス『7Pay(セブンペイ)』の導入を予定しており、アプリに決済機能を付加してシームレスな決済の実現を予定しており、CRM戦略を強化していく。

 また、国内の雇用変化に対しては、既存店に対してもセルフレジなど作業効率改善を行い、省人化に対応しながらもサービス向上に努める。

 その他、お客のニーズに合わせた新たな店舗レイアウトの展開、GMS・百貨店再生に不動産再開発の視点を取り入れるなど、先行きが不透明な今後に向けてさらなる進化と拡大を目指す。

 これまで推し進めてきた社会インフラとしての役割も担っていき、時代の流れに対応していくという2本の大きな軸が見えた決算発表だった。