左:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン (新)代表取締役社長 永松文彦氏 右:株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役社長 井阪隆一氏

 セブン‐イレブン・ジャパンは、4月8日付で古屋一樹社長が退任して会長へ、永松文彦副社長が社長へ昇格すると発表した。今回の交代劇は問題の24時間営業だけが理由ではなく、現場の情報が経営陣に上がりにくいといったコミュニケーション不足などのさまざまな要因があっての交代だと、セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は語った。

社長交代により何が変わる?

 根本的に変化している市場構造に対応するため、セブン-イレブン改革の3つの方針を発表した。1つ目は、事業構造改革。新規出店の基準を厳格にすることで出店の数ではなく徹底的に質を追求していく。19年度は850店の出店で、前年より500店舗以上抑制する形となる。

 その他、既存店の設備投資にも力を入れる。以前までは年間の総投資額の6割を新店の投資に傾けてきたが、今後以降は既存店に対して6割を超える設備投資を行う。具体的には、セルフレジやAI発注等の先進テクノロジーを積極的に導入していく。

 そして、セブン‐イレブン・ジャパン本社の構造改革。店舗開発チームや会計業務等の見直しを図り、本社経費の構造改革もスピード感を持って進める構えだ。

 2つ目は、ビジネスモデルの改善。問題となっている24時間営業問題については、立地などの状況に応じて柔軟かつきめ細やかな対応をしていく。

「24時間営業はセブン‐イレブンの根幹なので、何も検証せずに変えることは、生活の基盤を脅かす危険性があり、お客や取引先との信頼関係やブランドを棄損するリスクもある。しかしその一方で、社会構造が大きな変化をしているのも事実なので、立地や商圏を考え、精査していきたい」と、セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は語った。

 24時間営業の大前提は変わらないが、商圏として深夜の売上げが少ない店舗に対して希望を聞き、話し合いを進めながら最終的にはオーナーに判断してもらうようだ。現在、96店から深夜営業の停止の希望がある。

 3つ目は、加盟店に寄り添う。具体的にはまだ発表できないが、加盟店オーナーの満足度を高め、安心して店舗運営を行えるような環境整備を行っていくようだ。

 今回の社長交代は、現場の声が届きにくい経営体制を見直すものだという。永松氏が社長に就くことで、現在の加盟店オーナーや社員の声を拾い、直接膝をつけ合わせて課題の解決を図っていく。