春から初夏へ。今年のレディスファッション売場では華やかな色、柄、素材の商品が並んでいる。

 店頭では生活者の1歩先あるいは2歩先くらいのトレンドを示してアピールする必要があるが、(ファッション業界に携わる多くは洋服好き集団といえども)ターゲットとしたい生活者のファッション感度を推し量るのは意外に難しいものだ。

 特に難しいのが、生活者の1歩先の歩幅を見極めること。そこで生活者は今、どのようなスタイリングをしてお出掛けしているのか、サンプル数100人(30代、40代)を目安としてストリートスナップを撮影。現在のリアルトレンドをまとめた。

堂々の1位 春一番が吹いたら大人トレンチ!

 アウター着用で1番多かったのは春アウター定番のトレンチコート。全体でも3割に迫るほどの勢いがあった。この定番アウターがここまで伸びた理由は、サイジングの変化による買い換え層がプラスされたことも影響している(丈長でオーバーサイジングがトレンド)。

 そして急激な気温上昇から、冬仕様のコートを脱いでニットトップスで歩いた人が2番目に多かった。

 同率3位は2アイテム、コーディガンは“気持ちは春、体は冬”を体現すように半数は冬素材の春カラーだった。近年女性でも本格仕様のライダース愛好者まで生まれるライダースジャケットも3位につけた。

半数以上がコートを着用していた

 全体をコートでくくると63人(トレンチ30、コーディガン9、ノーカラー8、チェスター7、ステンカラー4、モッズ4、ベルテッド1〈その他〉)と半数以上がコートの着用という結果。

 3位以下を見てもコートアイテムがズラリと並ぶ。上からノーカラー、チェスター、ステンカラー、モッズコートの人気順。ロング丈アウターのトレンド感は強く、ニーレングス(ヒザ)までをミドル、それ以上をロング丈としてカウントした場合、ミドル/ロングで31/27人。それぞれ半々くらいの比率だったのは、銀座という場所も大きく影響していると考えられる。

 その他15人は2人以下の着用アイテムで、主な内訳はダウンベスト、トレーナー、Gジャン、パーカー、テーラードJK、ブルゾン、長袖ポロシャツなど計12アイテムが並んだ。

「ベージュ+ホワイト」で56人

 アウターカラーを見ていくとベージュが1番多い、そのうち、トレンチコートが26人と半数以上を占めた。残りもノーカラーコートやモッズコート、ステンカラーコートも合わせてベージュ系コートで、軽やかなスプリングコートとしての印象が強かった。

 2番目はホワイトでアウターカラーとしては珍しい色がランクイン。ホワイトの中で1番多かった商品はコーディガンで3人、他は11アイテムに分散している。

 3番目のブラックではライダースJKが7人、ニット&セーターが3人で大方を占める。4番目のネイビーはホワイト同様に偏ったアイテムはなくカーディガン2人を筆頭に7アイテムが並んだ。

 全体で見ても「ベージュ+ホワイト」が56人と半数以上なのは、柔らかく軽装感のある色のアウターが人気だということ。トレンドの丈長でオーバーサイジングと面積の広いコートでも、見た目の軽さが重視されていることが分かった。

春コートのトレンド観測にぴったりの日だった

 撮影をした今年の春分の日は、日本海側に張り出した低気圧の影響から都内では朝に雨が降った。午前中は曇りで気温も低くめで昼前あたりから日が出て気温も急上昇。最高気温は22.3℃を記録し、暖かな南風ではあるものの風速9mで疾風に分類されるほどの強風が吹いた。それは春コートのトレンドを観測するには好条件だったことも最後に付け加えておきたい。〈近日中にボトム編を公開予定〉