厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第31話 定時帰りの夫・俊彦の目線

 

 子供が3歳になると、時短やフレックス勤務が使えなくなる会社は多い。

 現在の育児・介護休業制度では、1日の所定労働時間を原則6時間に短縮できるのは「3歳に満たない子を養育する労働者」とされている。

 私たち夫婦の働く会社には、会社特有の時短制度やフレックス制度はない。息子は今、4歳なので、時短制度の対象外だ。

 平日は朝8時に私が保育園に彼を送り届けて、9時に出勤して帰りは19時。平日の付き合いはなるべく断って、妻の家事サポートに徹している。

 何とか定時に仕事を終わらせて帰宅した妻が夕食の支度をしている間に、私は子供の世話や翌日の保育園の準備、風呂掃除等を手伝い、家族で夕食。

 妻が息子とお風呂に入り、寝かしつけた21時頃を見計らって、起こさないように静かに食器洗いや洗濯を済ませる。

 家事が終わると、録画したテレビやネットを見ながら晩酌して、一息ついてから就寝するのがお決まりのパターンだ。

 会社でも帰宅してからも働き通しの妻は、大抵そのまま息子と先に眠る。疲れているのだろう。彼女には、自分の時間はほとんどない。

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 苦手な料理だけは、妻にお願いしている。

 一人暮らし時代にいわゆる「男メシ」は作っていたが、子供に食べさせるような家族料理はとても作れない。

 家族に行き渡る分量、複数のおかず、栄養バランス。料理に関してのハードルは高い。

 その分、食事以外の家事はできる限り自分がするようにしている。

 平日に行う洗濯、掃除、ゴミ出し、クリーニング、買物、休日の習い事の送迎も私がする。

 それでも、いつも手伝えずに申し訳なく思っている。

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 今、4歳の息子も、間もなく小学校に入る。

 平日にも習い事をさせたいと考えているが、今の生活では時間がない。

 できればシッターの方にお願いして、習い事の送り迎えや家事代行ができないか……と思っている。

 ただ、知らない人を家に入れることへの抵抗や、他人に息子を預ける時間が増えることで「愛されていないのでは」と傷付けてしまうことが、すごく怖い。

 家事代行会社やシッター会社は複数あるが、私の周りでは使っている人がいないのか、あえて隠しているのか、あまり実際の利用者の声は聞こえてこない。

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 会社には、社外でも同じ環境で仕事ができるシステムが、あるにはある。

 ただ、私の上司は古い考えの持ち主で、「同じ机で一緒に仕事をしないとコミュニケーションが取れない」という人だ。

 そのことを分かっているため、部下の立場から「使ってみたい」とはなかなか言い出しにくい。

 せめて希望者のみではなく、人事部が働きかけてくれれば、と思う。普及を後押しするサポートを、切に願っている。

>第30話 外資系医療メーカーで働く妻・マコの目線

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第32話 第三者を家に入れることに迷いのある妻・巴の目線

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