干しシイタケは干すことで栄養素が凝縮した優れた食品。食物繊維はシイタケの30倍、免疫力アップに「β-グルカン」、老化予防に重要なビタミンDと数知れず。しかも保存が利くのでストックにも大変便利です。

 かつて干しシイタケは、だしに含まれる「グアニル酸」(キノコ特有のアミノ酸)にフォーカスが当たっていました。昆布の「グルタミン酸」、かつお節の「イノシン酸」と合わせることで料理の味がぐんとおいしくなるからで、どちらかというと、昆布だしやかつおだしを引き立てる脇役的存在でした。

 近年、「グルタミン酸」は大腸がん予防効果に注目が集まり、研究が進んでいます。オランダ・ロッテルダムの研究では、主に過体重ではない人たちで、食事中のグルタミン酸摂取と大腸癌リスクの低さとの関連性が示唆されたと発表されています。

 実は干しシイタケは「グルタミン酸」も豊富で、今ではその効率性に注目が集まるようになりました。干しシイタケを戻しただけのだしに含まれる「グルタミン酸」は手間暇かけた「昆布とカツオの合わせだし」の10倍になることがテレビ番組でOAされるやいなや、干しシイタケは飛ぶように売れているそうです(鳥取の原木シイタケ生産者さんのSNS談)。すごいですね。

 干しシイタケのメリットは、何より家庭での扱いが簡単なこと。昆布だしがいいと分かっていても「だしパック」や「粉末だし」で簡単に済ませたいのが現実。でも、保存料や化学調味料が気になりますよね。

 その点、干しシイタケの原材料はシイタケだけ。天然の食材です。昆布やカツオだしのように「カスが出ない」ので、そのまま具として食べてしまえばOK。ロスがでないところも現代の感覚にマッチしていると思います。

スライスやカットしたリーズナブルなタイプがお勧め!

 

 丸ごと1個、立派な高級干しシイタケもありますが、最近はそのまま使えるスライスやカットしたリーズナブルなものがたくさん出ています。グルタミン酸は減ることはありませんし、いろいろな料理に使えるので、私はむしろこちらをお勧めします。

 みそ汁に入れるのも、もちろんお勧めなのですが、私、普段、あまりだしを飲まない、和食を食べないような方にこそ、干しシイタケをお勧めしたいのです!

 理由はーーーー、「アブラモノ」に合うから!

バリバリと砕いてそのまま混ぜちゃえ! ひき肉料理に!

 シイタケは肉料理に合います! 特にひき肉料理は使いやすい。バリバリと細かく砕いた干しシイタケをそのまま肉に揉み込んで少し寝かしておくと、なじみます。そのまま焼けばOK!で、ハンバーグの他、餃子やシューマイにぴったりです。

 日本人の大腸がんは、この50年間で約6倍(女性)~約7倍(男性)にも増えて患者数ではトップクラスです。

 大腸がんが急増している1番の理由は食生活の変化。高脂肪・高タンパクの食事が増えているからですが、肉類などのタンパク質は悪玉菌の栄養源になります。肉類が多い人こそ、干しシイタケを食べましょう!

唐揚げ、パスタ、チャーハン、焼きそばの「うま味調味料」に!

 料理の下味、うま味調味料としてパラパラと加えるだけ。唐揚げからパスタやチャーハン、肉野菜炒めなど、万能。おいしくなります!

肉類と干しシイタケは味も栄養価も「相性抜群」!

 

 肉やオイルなどの「脂質」と一緒に摂ると、干しシイタケに含まれる栄養素「ビタミンD・E・K」の吸収率がアップします!

 そして、「植物性の干しシイタケの栄養」(食物繊維、βカロテン、フィトケミカルなど)と「肉類やオイルの動物性栄養」(良質なタンパク質やカルシウムなど)を一緒に摂れば互いに不足する栄養素を補完し合い、完全栄養食に近づくなど、いいことずくめ!

 干しシイタケはその40%強が食物繊維。少量でも糖類の血糖値の急上昇を抑えてくれるとともに、カリウム、気になる塩分を体外へ排出してくれるうれしい効果もあります。

 分かっていても「脂と糖」が多い単品で簡単に済ませがちの方。腸内の悪玉菌は増えがちです。でも大丈夫! いつものメニューにパラパラと砕いた干しシイタケをちょい足しするだけで、旨み成分の塊だから、おいしくなることは間違いなし!冷蔵庫保存すれば半年たっても栄養価の含有量はほぼ同じと保存性も抜群の干しシイタケ。

 ぜひ一度、お試しください!

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