「エイトマーブル」のビジュアルイメージ。トランスジェンダーの社員がモデルとなり、プロデューサーの1人になる。

 イオングループのカジュアル専門店チェーン、コックスはオンライン限定ブランドを相次いで開発する。4月にLGBTQ(性的少数者)向けのカジュアルブランドを立ち上げ、5月には18~25歳のメンズブランドをスタート。その後、年間4、5ブランドを開発しながらスクラップ&ビルドを進め、6年後の2025年には立ち上げ3年目に売上高10億円を稼げるブランドを10ブランドに増やしたい考えだ。

 同社は17年5月に20代女性向けのファッションブランド「ノッチ」をEC(電子商取引)サイトのゾゾタウンにオープン。初めてオンライン限定ブランドをデビューさせた。今上期(18年3~8月)は増収営業増益で、額は小さいながらも店舗主力の既存ブランドに勢いで差を付けた。

 同社は衣料品の他、生活雑貨やインテリアなどを中心に扱う「東京デザインチャンネル」も展開しており、今年は第3、第4のオンライン限定ブランドに挑む。

4月デビューの「エイトマーブル」とは?

 4月18日に独自のECサイトを開設し販売を開始するのは「エイトマーブル」。LGBTQの人たちが抱えるファッションに対する課題や不満を解決し、誰もがファッションを楽しめるようにする。例えばトランスジェンダー(T)の人たちは身体的な性と心の性が一致せず体のラインを隠したいと思う人もいる。そうした悩みを解決するようなシルエットの服を提供するといった具合に、スタイルを重視したマーチャンダイジングを組む。

 LGBTQの当事者をプロデューサーとして起用する。彼らが求めるスタイルの要望を聞いて、コックスのスタッフが商品を買い付ける。現在L(レズビアン)、G(ゲイ)、T(トランスジェンダー)、Q(クィア)の4人がプロデューサーに決定または交渉中で、1年後には10人に増やす。

 これとは別に韓国の人気ブランド「フライノック」も扱う。来下期(9月~来年2月)には韓国でオリジナル商品の生産を始めることも検討している。

 商品はスタート時に30品番を予定。その後、プロデューサーが要望するスタイルに従って、セレクトする商品を増やす。平均価格は5000円前後を想定。独自サイトの他、日本では2つのサイトで販売することを検討中。2年目以降に韓国や中国、越境EC、ポップアップストア(期間限定店)における展開も考えている。

 オンライン限定ブランドは立ち上げ3年目に売上高10億円を目指す。計画中の2ブランドも同様の目標にしている。

立ち上げ時に打ち出すお薦めアイテムを紹介する同社の竹中真幸デジタル戦略部長。