『オーナーの過重労働』はなぜ問題にならないのか?

 また、利害相反やその関係性をうんぬんする前に、そもそもオーナーの過重労働の問題がある。労働基準法では、労働者は『職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者』とされている。

 オーナーはそれに該当せず、全ての自営業者は法による保護の対象外で、労働時間は1日8時間、1週間40時間以内という法定労働時間も適用されず、いくら長時間労働してもかまわないという事態を招いている。

労働者の自殺は大きく報じられるのに……

 よくタレントや芸人が急に売れ出して、1日の睡眠時間が2、3時間しかないと誇らしげに言ったりするが、彼らは労働基準法で定められた労働者でない故、問題はなく、労働者が同じ発言をしたら大問題となり、使用者(雇用者)は罰則の対象になる。

 コンビニに限らず、自営業者は法の適用外でその制限を受けず、同じ人間でありながら、異なる働き方が可能になる。過重労働による労働者の自殺は問題視され、大きく報じられるが、自営業者のそれはほとんど報道されない。

 労働者ではない人たちが存在することで、労働時間はダブルスタンダードになっている。この問題に対して法律がどうコミットメントするか。難しい判断を迫られるが、今後、大いに議論がなされるべきであろう。

ファミマ、ローソン、FF、ファミレスにSMも時短に

 24時間営業が社会問題化する中、セブン‐イレブン・ジャパンは全国の直営店舗から立地条件の異なる 10 店舗を選定し、3 月中旬以降、夜間一時休業の実証実験を開始することになり、一部のFC店舗もそれに参加。顧客の利便性や従業員への影響、作業や物流効率、売上げ、収益などを検証する。

 ファミリーマートでは、2017年から数店舗で午前6時から25時までの営業とする実験を行っている。ローソンは既に約40店舗で時短営業を行っている。深刻な人手不足を背景に収益面も考慮して、外食業界でも「マクドナルド」「ガスト」「ロイヤルホスト」などで24時間営業をやめた店舗もある。

 スーパーマーケットのマックスバリュ西日本でも、24時間営業店舗をなくすことにし、今後は営業時間の見直しに向けた取り組みがさらに進むものと思われる。

24時間営業「NOが70%」の調査結果も

 コンビニは“いつでも開いている”利便性を求める生活者にとって欠かせないインフラで、それが24時間営業の根拠ともなってきた。しかし、最近行われたある調査では『24時間営業は必要?』というと問いに、NOと回答したのが70%という結果になった。

 これを見て一概にはいえないが、今回の問題も大きく影響しているものと考えられるが、利用者からみても24時間営業の必要性は感じられず、この調査に限らず、働く人たちの犠牲で成り立つ利便性に疑問を投げ掛けられたともいえよう。

今は「近くて便利」が優先なのではないのか?

 そもそも、セブン‐イレブンのキャッチフレーズも「開いててよかった」から「近くて便利」に変わった。顧客層が若者から中高年にシフト、24時間営業の重要性が薄まり、身近でさまざまな商品やサービスを提供する利便性が高まったと生活者に訴える必要性を感じたためと思われる。

 

 働き方改革が問われる中で、労働者に限らず、まず全ての人たちの働き方の基準を統一すべきである。その上で改革の成果も等しく享受されなくてはならない。置き去りにされる人たちが存在してはならない。社会としてどう向き合うのか、真剣に考えなければならない。

 加盟店がいなければFCビジネスは成り立たない。加盟店もフランチャイザーなくして商売はできない。お互いの立場、FCにおけるザーとジーの関係に歪みがあれば是正し、本当の意味で対等なパートナーシップの関係を構築し、互恵関係を築いていく。そうでなければFCビジネスの未来は明るいものとはならないだろう。