今年10月1日より、消費増税に伴う「軽減税率制度」が導入されます。日本初の複数税率導入に伴い、小売業・飲食業・各種サービス業を中心に会計シーンが大きく変化します。これにより店舗では、通常業務に加え “軽減税率制度に対応したレジの購入や改修”、“価格見直しや税率設定”、“従業員への教育”などを行う必要があります。また、正しい対応ができていないと顧客満足度の低下や売上げ毀損に直結してしまう可能性も懸念されます。

 この連載では、「消費増税・軽減税率制度」導入の年を迎えた今、店舗の皆さまが混乱することなくスムーズに10月を迎えられるよう、レジの選び方やレシート対応、キャッシュレス活用などについて、分かりやすくお届けしてまいります。

 第1回目「軽減税率の導入により、会計シーンがどのように変わるのか、具体的にどのような対応が必要となるのか」について解説をしていきます。

小規模店舗ほど対応が遅れている?その理由は?

 店舗オーナー・店長が現在、どれくらい軽減税率を知っていて、対応を検討しているのでしょうか。特に準備が遅れているといわれている小規模店舗(5店未満)に「Airレジ」が実施した調査(※1)によると軽減税率に対する認知度は9割以上、事前対応の必要性を認識するオーナーや店長は5割以上となりました。一方で、対応できていない理由を掘り下げると、「時間や手間、コストなどの事情から準備が進められていない」ということも分かりました。

ここで復習!「軽減税率制度」とは……

 そんな店長やオーナーも意識をし始めている軽減税率制度ですが、そもそもなぜ導入されることになったのでしょうか。

 消費税増税により、一律に税率を「8%→10%」に引き上げてしまうと、生活費が家計を圧迫し買い控えにより消費の停滞が危惧されます。その対策として、政府は「消費税は10%になるけれど、生活者が日常的に購入する食料品などは、現状の8%のままにしましょう」という軽減税率制度を導入することになったのです。

 2019年10月からの軽減税率対象品目は、主に次の2つとなります。

〈1〉酒類および外食を除く飲食料品

〈2)週2回以上の日刊新聞の定期購読料

 中でも、〈1〉については、同じ飲食料品でもテイクアウト(持ち帰り)が8%イートイン(外食)は10%と税率が分けられています。また、「生活必需品」と「贅沢品」というくくりでも、税率は8%と10%に区分けされています。

資料:政府広報オンラインより引用

 一見、複雑に見えて難解に感じられるかもしれませんが、軽減税率制度は以下3つのポイントを押さえるだけで、簡単に理解できます。

資料:政府広報オンラインより引用