ゴルフで一番大切で、難しいことは『立つ』ことといわれています。仕事も同じでどちらを向いて仕事をするのかは大事なことですね。

 私は向く方向によって、『社長向きの店長』『お客さま向きの店長』『無向きの店長』がいると言っています。

『社長向きの店長』は社長の顔ばかり気にして売場を作ります。社長に怒られないようにして仕事をします。当然、内向きで対応力がなく、部下から信頼されません。

  一方、『お客さま向きの店長』はいつもお客さまの顔を見て仕事をします。外からの情報入手が得意で対応力があり、部下から信頼を得ています。

『無向きの店長』はやっているフリが上手な店長です。意識的にやっているフリをする店長もいますし、無意識にやったつもりになっている店長も存在します。

 現場管理者である店長には『お客さま向きの店長』であってほしいと願っています。今回はゴルフで最も重要な『飛球線に向って正しく立つ』ことについて説明しようと思います。自分はどこを向いて仕事をしているのかを考えるキッカケとしてみてください。

右肩の位置が重要になります

 飯島茜プロがアドレスする際、左手の指先を右肩に当て前傾姿勢をとるルーティンをしていたことを覚えている方、いますか? このルーティンこそ『飛球線に向かって正しく立つ』典型的動作といえます。これは右肩が左肩より、地面方向に落ちることを防止するルーティンです。

 飛球線に向かって正しく立つには、体が飛球線に向かって平行に立てることが条件となります。では、体のどこが飛球線に平行であればいいのでしょうか?

 体の部位には足下、膝、腰、肩がありますが、あなたはどの部位だと思いますか? 

 飛球線に対し一番影響を与えるのは『肩』だといわれています。ですから、右肩・左肩が飛球線に対して平行に立てることを正しく立つことだというのです。

 しかし、ゴルフのグリップは左手をエンド側、右手はその先で行います。そのため、どうしてもグリップした右手に右肩が引っ張られ、右肩が地面方向に落ちがちになります。

 結果として体はターゲットとした方向より左を向いてしまいます。ゴルフ練習場でゴルファーを観察していると9割以上の人がこの“右肩が落ちる病気”にかかっています。かなり強く意識しないとこの“右肩が落ちる病気”を発症してしまうのです(しかも、その病気を自覚できていないのが問題です!)。

 右肩が落ちているとバックスイング時、ヘッドはアウトサイドに上がろうとします。結果、インサイドにヘッドが降りてきて、スライスとなります。腰の動くタイミングが早過ぎると、どスライスとなり腰が止まってしまう。または肩の動きが早過ぎると引っ掛け、チーピンとなるのです。どスライス、引っ掛け両方を発症して、「ボールがどこに飛んでいくのか分かりません」というゴルファーがたくさんいますが、その原因のほとんどはこの右肩落ちにあるのです。

 時々右肩が落ちていても、方向が正しいナイスショットがでますが、これは右肩が落ちていることに加え、腰を開き過ぎてどスライスするはずなのに、たまたま肩回転の動きが早くなってひっかけ球筋になったが、それぞれの悪いところを打ち消し合い、ターゲットに向って偶然まっすぐ飛んだにすぎないのです。偶然であって、必然ではないのです。方向性よいナイスショットの確率を上げるためには、右肩の悪戯を解消しなくてはいけないのです。

『飛球線に向って正しく立つ』ためのルーティン

 これから4つの工夫を挙げます。全てをやるのではなく、自分に合ったもの1つをやってみましょう。人間は2つ、3つのことを意識して体を動かすことはできません。ここで挙げるルーティンは右肩が地面方向に落ちない工夫です。

①アドレス時左手指先を右肩にあて前傾する

 飯島茜プロがやっていたルーティンを真似することです。左手指先が右肩に触っていることで、右肩に意識が集中し、右肩が落ちることを防止します。右肩・左肩が平行になることで、ヘッドがスクウェアに上がりスクウェアに戻ってきます。この現象は、人間の身体が直前の状態に戻ろうとする性質をうまく活かしています。

②右手・左手の一体感を意識して前傾する

 右手・左手の一体感をだすためには、右手親指の付け根(柔らかい部分)を左手親指付け根関節(外側)にやさしく押し付けるイメージで、グリップすることです。

③アドレス時右脇絞めるイメージを持って前傾する

 右脇を絞めるイメージを持つと右肘がお腹に近づきます。すると右肩が落ちることを防止してくれます。

④アドレスの前に胸を開くストレッチをする

 このストレッチは両腕を後ろに回し、手を組み、軽く後ろへ腕を伸ばします。そうすることで、両肩が後ろへ動き、アドレス時肩が前に落ちることを防止してくれます。

 まずは鏡の前で何も意識せず、アドレス・前傾をしてみてください。自分の右肩の落ち具合を認識します。そして、ご提示した工夫をやってみて、一番違和感がなく、スムーズに出来るものを探してください。やった結果、右肩の落ち具合が1センチ、5ミリでも改善できれば、ナイスショットの確率があがります。ゴルフは微差が大差を生むスポーツです。