「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」をつくりました。箸とスプーンは韓国で買ってきたもの。

 大崎(東京都品川区)にあるオイシックス・ラ・大地の本社。菅美沙季室長(執行役員サービス進化室)へのインタビュー後、商品撮影をする私が小松菜とチンゲン菜を間違えたのを聞き、そこにいた全員、「この人は料理ができない人だ」と思ったことだろう。

 だが、これは世を忍ぶ仮の姿。実は私、料理が趣味で最近はほぼ毎日している「できる方の人間」なのだ(撮影時は本当に間違えて、すごく恥ずかしかった)。そんな私が「Kit Oisix」に初挑戦! 20分でできる2人前のミールキット「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」をつくってみた。

【調理者データ】[調理日]2019年1月31日(木)/[料理した人]鈴木顕宏(商業界オンライン編集長)。料理歴は23年。料理の腕前は「会社を辞めたら居酒屋を開こうと思っているレベル」。大抵の魚はさばける。こってりした肉料理が得意だが、野菜料理は苦手/[調理状況]朝7時。夕食につくろうと思ったが、29日は午後10時半まで記事投稿、30日は夜までセミナーに参加で断念。賞味期限までの期間が怪しくなってきたこの日、会社の会議に遅刻しないように早起きしてつくった(だから、動画の木べらの動きがせわしない)。

<調理をしながら、撮影しました>

 まずはレシピとつくり方を紹介。キット商品の中には、下のものが入っています。

20分で「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」と「長ねぎとのり、豆腐の韓国風スープ」がつくれる手順。左上から順につくるのだが、簡単な方から完成させたい私はスープからつくってしまった。

<副菜>長ねぎとのり、豆腐の韓国風スープ

キットにはとろーり絹豆腐(1パック)と長ねぎ(10g)、有明海産 おだし香る味のみ(1袋)。
洗ったネギを小口切りにします。豆腐は1センチ大に切り、鍋に入れておきます。
鍋に水400㏄と、家にある中華だし(小さじ1)を加え、中火にかけます。
ちぎったのりを入れ、ネギ、しょうゆ(家にあるもの小さじ2)を入れ、香り付けにごま油(少々)。

<動画の解説>あれ、一番楽しいところがないぞと思った方、ご安心を。豆腐と水、中華だしを入れ、中火にかけていた鍋は沸騰したら弱火にし、のりを小さくちぎって加えます。

<主菜>ジューシーそぼろと野菜のビビンバ

材料の合いびきそぼろ(1パック)、ニラ(30g)、エノキ(1袋)、ニンジン(90g)、小松菜(70g)、化学調味料無添加 ナムルだれ(1袋)、アミノ酸不使用豆板醤(1袋)、温泉卵(2個)。これがキット商品に入っています。

<動画の解説>小松菜は2~3㎝のざく切りにします(ニラも同様)。

「エノキは石づきを落として3等分に切ってほぐす」のですが、ほぐさず進みました。
ニンジン、エノキ、そぼろを炒めた後は小松菜とニラを炒めますが、意外に火が通りにくかったです。

<動画の解説>小松菜とニラを入れる前の状態。そぼろとエノキが意外にほぐれにくかったなぁ。

ナムルだれ(化学調味料無添加)は小松菜とニラをにさっと火を通し、火を消して加えます。
味付け最後は豆板醤。子供用は加える前に取り分けて、大人用は入れる量で辛さを調節します。

<動画の解説>一番の見せ場、「温泉卵をのせます!」。ビビンバの具の部分にくぼみとつくり、そこに割り落とします。

 そして、完成。出来上がりも動画で紹介しておきます。

<動画の解説>副菜に寄って、その後、主菜に。映像を見て酔わないようにご注意ください。

満足した点、不満な点、10個ずつ挙げてみました!

 2月21日配信の取材記事(好調業績を支える「Kit Oisix」の手作り感)の最後で、著者の秋元沙織さんから「本当に20分で2品が完成するのか、レシピの分かりやすさや使いやすさはどうか、ユーザー兼業界者目線で詳細レポートせよ!」と無茶振りされた私。この1週間で「楽しみにしている」(オイシックス・ラ・大地の関係者)、「つくるそうですね」(子育て主婦の業界関係者)などの声が聞こえてきたこともあり、『やってみたら、作り方を間違えて20分ではできませんでした』という、ここまでの内容でお茶を濁せなくなってしまった私。

 そこで(もう1月31日につくってしまったが、そのときを思い出しながら)、この商品で「満足した点と不満な点」を強引に10個ずつ挙げてみました。

「Kit Oisix」、2月6日オープンのライフ桜新町店(東京都)でコーナー化されていました。Kit Oisixで一番の売れ筋「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」ももちろん、大展開されています!

(と、ここからはまじめに)まずは満足した点から。

<強みになる点>(重要度が高い順)

(1)「野菜をしっかり取れること」

(2)「安心感があること」(販売する素材と同じものを使っている)

(3)「商品1つで1食が完結すること」

(4)「2人前の分量になっていること」(多過ぎない、少な過ぎない適量)

(5)「洗い物が少なくて済むこと」(商品パッケージに書かれている)

(6)「料理参加がしやすい工夫があること」(レシピに「お子さまお手伝い」と書かれている部分)

(7)「外国の料理を簡単につくれること」(つくったことがない、調味料がないから難しい人がいる)

(8)「人に自慢したくなる料理がつくれること」(作り方次第だが、写真を撮ってSNSにあげたくなる)

 と、ここまでは順調に挙がったが、ここでキーボードを打つ手が止まった。

「洗い物が少なくてすみます。」にチェックが入った下の黄色枠に注目。ここに共働き世帯の面倒や困りごとがまとまっている。

 後は、何があるかなぁ。しばし考え、絞り出したのは

(9)「食べやすい献立になっていること」(ご飯ものにスープが添えたメニューになっている)

(10)「管理栄養士のアドバイスがあること」(レシピの「太田先生の好き嫌い克服法ノウハウ)だった。

これを見て、満足した点の(9)と(10)に気が付いた。

 10個の満足した点を見ると、(1)と(2)はこれまで培ってきたブランドによる強み(ナムルだれは化学調味料無添加、豆板醤にはアミノ酸不使用と書かれている)。(3)~(6)は生活者の意見を取り込みつつ、しっかりと商品がつくり込まれている証拠(7)と(8)は“苦痛を伴う家事”になりがちな料理に楽しさを加える工夫で、つくる人の立場で考えているからできることだ。

 と、書いていたら、

(11)「このメニューを再現できるレシピがあること」(「お家でかんたん再現ポイント」の部分。キットを買わなくてもつくれる)も料理初心者にはありがたいことかもしれないなぁ、と思った。

(12)「よくある問い合わせへの回答が書かれている点」も『野菜は洗っていますか?』と『野菜は皮がついたままなのはどうして?』というド直球の質問をのせるところあたり、本気でつくってるなぁと感心させられるものでした(世に多いQ&Aはアリバイ的にのせていますというものが多い)。

実はあった「大きな欠点」

 逆に、「ここは改善してもらいたい」というところを挙げると

<改善してもらいたい点>(不満度が高い順)

(1)「塩味と辛さが物足りなかったこと」(子供も一緒に食べられるレシピになっているため、”濃い味好き夫婦”には合わず)

(2)「具材がほぐれにくかったこと」(そぼろとエノキ。エノキはレシピに「石づきを落とし3等分に切ってほぐす」と書いてあるが、早朝に焦ってつくったので目に入らなかった)

(3)「2品を同時に調理するレシピだになっていると後から分かったこと」(よく読まなかったのが悪いのだが、私は自分でつくりたいようにつくるタイプ。スープからつくったため、調理に20分以上かかった)

 と、ここで改善点は挙がらなくなった。

 ということは、「満足した点が12個、不満な点が3個」のこの商品、よくてきている商品といえるだろう。

 と、ここで「めでたしめでたし」で終わったと思った読者の皆さん、ここでこの商品には大きな欠点があることを記しておこう。

 それは

(4)「調理する20分すら捻出できない人には向いていないこと」だ。

 この点、オイシックス・ラ・大地の方々は気が付いていて、「下ゆで根菜で!10分デミシチュー」などの、さらなる時短メニューを商品化しているが、1月末の私にはそれすら難しかった。

<総括>社会全体で「20分」をつくる対策が必要!

 仕事に、家事に、子育てにと忙しい共働き世帯にありがたい、こうしたキット商品は時間と気持ちにゆとりのない人たちを助ける画期的な発明だが、それをつくる「20分」がつくれない人は私だけではないはずだ。こうした人も救うには仕事や、家事や、子育てがもっとしやすくなる環境づくりも含め、社会全体で解決しないといけないと、いまさらながら思うのでした。

(注)ここで紹介したのはあくまでも著者の意見です。Oisixの「おいしいものセレクトコース」(季節に合わせた食を楽しむコース)の会員(最近は時々ワインを買うだけの休眠状態)である著者が、KitOisixをつくった感想をまとめたもので、人や状況によっては満足した点の順位や内容は異なります。そこを踏まえて、お読みください。