RFIDと自動発注でも生産性は上げられる!

 編集部:わが国の生鮮の商品作業の生産性を上げる方法はないのですか?

 吉田:あります。AI化の前のRFIDと、自動発注と言われている方法の導入です。

 SM店舗の人的生産性を低くしている最大の原因は、生鮮5部門の毎日発注と毎日陳列で、3番目は店舗のレジ作業です。

 前回示したスマホで撮った商品作業の動画で観察すると、すぐに分かります。

 陳列作業には店舗の総作業時間の35~40%、レジには35~40%、鮮度管理を含む発注作業には20%くらいの作業時間が使われています。これには担当だけではなく、店長や店次長が行う商品作業、つまり、発注と陳列のチェックと修正作業も含まれます。

 編集部:RFIDが、生鮮5部門の鮮度管理と発注、そして陳列作業の生産性を上昇させる理由を教えてください。

 吉田:RFIDはICタグとも言われますが、Radio Frequency Identificationの略語です。ICの小さな回路であり、弱い電波を当てることにより起動電流を起こし、商品コードを自動発信するものです。

 現在は1個5円くらいのものが情報容量の少ないICタグの最低価格でしょう。コンビニで大量に使うようになると、2025年には利用が年間1000億個になって、1個1円に下がると経済産業省は言っています。これだと紙の値札より安くなります。

弁当や惣菜につける場合、RFIDは商品に貼るシールと一緒に取り付けられることが多い。

 クレジットカードに組み込まれているICチップの小型版が安価になったものがRFIDと考えていいでしょう。クレジットカードも現在は古いタイプの磁気カードではなく、ICチップが組み込まれています。接触型ですが、クレジットカードカードナンバー、所有者、有効期限なとの固有信号を、レジのリーダーが自動で読み取っていますね。

 RFIDのいい点は、品目を識別するだけの現在の13桁のJANコード(情報量の少ないバーコード)ではなく、情報容量が数千バイトと大きいことです。

 このため、同じJANコードの個品ごとに、出荷日、消費期限、価格、消費期限間近の割引価格をあらかじめ記録でき、電波を当てることで、棚の多数の商品を一括で読み取れます