②お得感

アマゾンプライム会員は、別売りのFire TV Stickを購入すると自宅のテレビでも映画などが大画面で楽しめるようになる。サブスクに絡めた関連商品を販売して付加価値を提供するのは、他企業でも応用したいところ。

 アマゾンプライムは年間3900円、月額400円(いずれも税込み)で配送の日時指定や急ぎの配送サービス、映画やテレビ番組の見放題、音楽の聴き放題、写真の容量無制限保存など、多くの特典を受けることができます。

 実際には、毎月これらの特典全てをフル活用できている人は少ないでしょう。でも、申し込む際に「(たとえ使わなかったとしても)これもあるならいいかな」と思えれば、お得感につながります。

 サブスクに関しては、価格自体というよりも、この料金内でこれだけのサービスがあるなら元が取れそうだという「コスパ感」が鍵になっている気がします。

 コスパ感を感じるラインは利用者やサービスの提供内容で大きく異なるため、どこでお得感を生み出すかは慎重に検討すべきです。品揃え、幅広さ、融通の利き具合など、いろいろな応用形で展開できるはずです。

 ③やめやすさ 

 

 そもそもサービスに価値を感じるのなら、お客さまはやめずに続けるという選択肢を取るはずです。大前提として、やめにくいサービスよりも、やめたくないサービスを目指すべきです。

 ただし、始める前には『気に入らなければすぐにやめられるかも』という点が申し込みの一基準になります。理想は気軽に始められ、気軽にやめられることです。

 実際には「そろそろやめようかな」と思っても、忙しさや手間で解約手続きが後ろ倒しになることも多いものです。ただ、いざやめようとして解約しづらかった場合、消費者はマイナスの印象を持ちます。やめようとしている時点で既に印象は良くないので、こうした悪印象を何度も感じさせるのは避けたいところです。

 解約に関しては、利用者の離脱を防ぐために平日に電話でのみ受け付け、サイト上で解約の手続きページを分かりにくくするなど対策が練られている企業が多いのですが、申し込む側からすると「手軽にやめられなさそう」なサブスクは、そもそも申し込みのハードルも上がります。あまりに解約しにくく手続きを複雑にするのは、できれば避けた方が無難です。 

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 利用量に応じてお金を払いたい、ものを所有するのに抵抗がある、維持費を押さえたいというニーズから、サブスク方式は恐らく今後もさまざまなジャンルで広まっていくと考えられます。

 利用者の生活習慣に入り込めれば、長期にわたって顧客とつながりが持てます。サービスの反響が消費者からダイレクトに聞けるという意味でも、とても期待が持てます。3つのポイントを軸に自社の顧客層に合うサブスクでは何が考えられるか、検討する価値はあると思います。