昨年の暮れに、バローホールディングス、アークス、リテールパートナーズが資本業務提携し、独立系ローカルSM(スーパーマーケット)の受け皿となる「新日本スーパーマーケット同盟」を結成したことは、業界に大きな衝撃を与えた。

 その仕掛人と目されるのがアークスの横山清社長。北海道でイオンと激しいバトルを繰り広げており、全国制覇を狙うイオンへの対抗意識は極めて強いものがある。3社の資本業務提携の前には、売上高1兆円を目標に北関東以北の連携を探っていた。それ以外の地域ではそれぞれ同規模程度の集合体が競い合い、仮想敵のイオンに対抗する構図を描いていた。

 しかし、今回はエリアの壁を飛び越えて、一気に北海道、北東北、中部、東海、北陸、甲信越、近畿、中国、九州北部と全国縦断的なアライアンスとなった。横山社長はイオンと引き分けなら相手となると考えており、これからも広く同盟への参画を呼び掛けていく考えで、独立系SMが広く結集する第3の軸となるか注目される。

アークスは合併を繰り返し大きくなった

 アークスは北海道で誕生した企業で、1961年、野原産業がダイマルスーパーを設立し、SM事業に進出、札幌市に1号店をオープン、64年には大丸産業、69年には大丸スーパーと目まぐるしく商号を変更した。

 ラルズとなったのは百貨店の金市舘の子会社だった丸友産業と合併した89年。当時、大丸スーパーの約2倍の年商200億円の金市舘の買収で、小が大を飲む合併として話題を呼んだ。

 社名の「RALSE(ラルズ)」は、「Rising(上昇する)」「Affluent(豊かな)」「Life(生活)」「Service(奉仕、提供)」の頭文字からなっており、北の豊かな暮らしを支え続けるため、エブリデーロープライスはもとより、道内産品の地産地消に注力すると同時に海外調達も活用し安定した品揃えを心掛けるという意味が込められている。

 その後も、イチワ、コーセーなどを道内の企業を傘下に収め、2002年には福原を子会社化し、純粋持ち株会社となったのを契機に、アークスグループを形成、現在の社名のアークスとなった。

「ARC(アーク)」は「弧」という意味で、「ARCS(アークス)は「一つひとつの企業が強い”弧”となり、大きな円=ARCSを創りあげ、地域社会に貢献していく」ことを意味しており、合併を繰り返してきた企業ならではの社名だ。

 ARCSは、「Always(常に)」「Rising(上昇する)」「Community(地域社会に)」「Service(奉仕する)」の頭文字から構成されており、それぞれ「お客様が必要とされるものをいつもお手元へ」「お客様のより豊かな暮らしに貢献するため、様々な工夫を重ねて」「常に、安全・安心な商品・サービスのご提供を通じて、地域社会に貢献し」「お客様の視点に立って損得より善悪で判断することを心がけ、社員研修で徹底した接客教育を続けています」という意味も込めている。

 社名変更と同時に、2004年には東証第二部に上場、ふじを子会社化、その後も札幌東急トアなどを傘下に収め、域内のマーケットシェアは3割を超える北海道の唯一のローカルチェーンとなった。

 道内にとどまらずアライアンスは北東北に広がる。2011年には青森のユニバース、12年には岩手のジョイス、14年にはベルグループと経営統合を行った。