厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第28話 かわいそうな意識が抜け切れない妻・美智子の目線

 

 20時半になる少し前、無理矢理、区切りを付けて帰宅する。仕事は全然終わっていないけれど、夫からインフルエンザで学級閉鎖が始まると聞き、明日以降のオペレーションを相談するためだ。

 普段は主に夫が、学童と保育所の送迎や家事をしてくれている。だから私が残業を終えて帰宅すると、家族はみんなご飯もお風呂も済ませて寝ている。

 わが家の家事育児分担ルールは「できることを、できる人がやる」。夫が終日外出で私が送迎担当の日には、息子には20分だけ「留守番」をさせてみている。

 嫌がっていたので最初はちょっと心配だったけれど、もう小学校3年生。私は先に家を出て娘を保育所に送る。残された息子は、自分で家の鍵を閉めて学校へ向かう。私が保育所を出たときに息子から連絡がなければ、そのまま出勤する。

 20分は、私が自分の職場に遅刻しないで済むギリギリの時間設定で、万が一のトラブルやイレギュラーにも対応できる仕組みだ。

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 仕事は秘書だ。幸い、今担当している人にも子供がいるので、家庭との両立には最大限の気を使ってくださっている。遅刻や早退、突然の予定変更にも理解がある。

 その分、環境に甘えないように、普段は気を張って仕事をする。めちゃめちゃ忙しいので、ランチはほぼコンビニの麺類だ。

 私がお迎え担当の日は、19時に終わる保育所に間に合うように、17時過ぎには早退。2人の子供を1人でお迎えに回ると、後になった方の子は大抵1人でポツンと残っている。

 夫は疲れると夕飯を子連れで外食することも多いようだけれど、私はゆっくり食べたいので必ず家で食べることにしている。

 ディスカウント系、地元密着系、とにかくスーパーマーケットが充実している立地なので、帰宅時にちょうど割引された惣菜を買う。子供たちと一緒に食べる日は1品だけ簡単な焼き物・炒め物メニューを作ることが多い。

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 学童で友達に誘われたスポ少(スポーツ少年団)も結構大変だ。保護者が駆り出されるイメージが強いのでビビっていたが、入りたいと何度も訴える息子に根負けした。

 いや、本音は、できるだけ何とかしてあげたいと思ってしまった、という方が正確かもしれない。同行すると、ちょっとびっくりするくらい甘えてくる。

 家族のスケジュールがバラバラなので、全員でそろってご飯を食べるのは週1程度。休日はしっかり料理を作っているけれど、平日は便利なスーパーマーケットの惣菜ばかり。

 きっと、いろいろ我慢させてしまっている、のだと思う。

「かわいそうかな」と思ってしまうときは、どうしてもある。多分、働いている全ての親が感じていると思う。

 ただ秘書という仕事が大好きで戻りたくて戻ったので、申し訳ないとは思いつつ、その分、子供たちにも自分の好きな仕事を見付けてほしいと願っている。

 そしてそのサポートだけは、しっかりしたいというのが、夫婦共通の願いだ。

 ちなみに大抵の家事は何でもやってくれる夫だが、唯一、息子の習い事関連の送迎だけは嫌がることが多い。ママ率が高くて、男性の自分がその中にいると会話に加わりづらくて、浮くからだろう。

 約800円で夫婦で程よく酔えるセブンプレミアムのスパークリングワインが、週末のお手頃な楽しみだ。

 

 この連載では、エピソードの元になる共働き生活(料理、買物、外出についてお話を聞かせていただける共働き家族を募集しています。

 また、併せて共働き生活に役立つ商品・サービスを取り扱っている企業も募集しています。

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