厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第27話 家事メイン担当の夫・太志の目線

 

 私のスケジュールは不規則だ。7時からの早出が必要なときもあれば、終日、他社との打ち合わせやミーティングで終わる日、17時には帰れる日、レポート作成や外部イベントに出席して帰宅が23時を回ることもある。

 第2の仕事として精力的に活動しているNPOでは、地域で国際交流を活発にするために、手弁当で地元の人たちとやり取りをしている。

 仕事は楽しくてやりがいがあるし、どれも地域に関わる仕事なので、人とのコミュニケーションが欠かせない。この前、息子が通う小学校のPTA役員にも選ばれて、ますます忙しくなった。

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 夜に仕事があるときはカレンダーに印を付けて、お互いにチェックするのがわが家のルールだ。仕事の入っていない方が、学童と保育所にいる子供たちを迎えに行く。

 とはいっても、現状は2人の子供の学童・保育所の送迎、朝食・夕食づくり、炊事洗濯など、家事全般はほぼ全て私が担当している。妻の美智子の方が秘書として固定されたスケジュールなのに比べ、私の方が時間に融通が利くからだ。

 お互いに仕事が入っているときも大体、私が少し早めに子供たち2人を迎えに行き、両親か近所の知人の家に預けて、また仕事先に舞い戻ることが多い。

 でも、同じく子持ちの共働き友人と話すと、特に男性が務める会社はなかなか職場の理解が得られず大変そうだ。

 私はある程度、自分でスケジュールを自由に管理できる仕事だから、何とか家庭もうまく回っている。そうでない場合は、妻側にどうしても負担がかかるのが実情だ。

 家庭の事情をくんでくれる会社が増えれば、助かる人は多いと思うのだが。

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 普段はもっぱら店頭で買物することが多い。食材は地元のスーパーマーケットを買い回ることが多いし、衣料品は近所のユニクロやしまむらで買うことが多い。

 たまにネット通販も利用しているが、夫婦で働いていると、品物の受け取り時間の設定がネックになる。

 平日は帰宅時間がまちまちなので、スケジュールも直前まで読めない。帰宅してからの貴重な2時間を「宅配の受け取り時間」として拘束されると、2人の子供を風呂に入れるタイミングも難しい。

 NPO関係での外出、子供を外遊びに連れていく休日は、当初の予定と終了時間が変わるのはざらだ。

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 お迎えの帰り道に食材や出来合いの惣菜を買い、帰宅後に急いで食事の用意をする。出来合いの惣菜は時間がないときの一品として、兼業主夫の強い味方だ。自分でつくると味付けや調理が自己流なので、そのうち料理の基本をきちんと勉強したい。

 子供たちが食べ終えて風呂を沸かしている間に、溜まった家事ーー洗濯物の片付け、食器洗い、掃除をすることが多い。

 もっとも、妻の美智子が良い意味で大らかな性格のため、自分が仕方なしにやっている家事も多い。

 洗濯物が裏返しでカゴの中に入っているのを見付けては元に戻して干し、床にホコリがたまっていれば掃除機をかける。整理整頓が苦手な美智子に、たびたびイラッとすることもある。

 ただ自分が仕事で悩んでいるときに、笑い飛ばしてくれる明るさに救われることもあるのは事実だ。

 お互い大好きなお酒を飲みながら、夫婦共通の話題で盛り上がれる時間は貴重だ。

 若いときは完璧な妻に憧れていたが、最近では「まぁまぁ良い妻」ぐらいの方が、肩の力を抜けて、ぴったりだと思う。 

 

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第28話 かわいそうな意識が抜け切れない妻・美智子の目線

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 この連載では、エピソードの元になる共働き生活(料理、買物、外出についてお話を聞かせていただける共働き家族を募集しています。

 また、併せて共働き生活に役立つ商品・サービスを取り扱っている企業も募集しています。

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