売上げの問題が発生すると何の根拠もない次週の計画内容の声が聞こえてくる。(※写真と本文は関係ありません)

 計画とは『目標と行動と納期』です。チェーンストアでは年度計画、特売計画、販売計画、売場計画、作業計画など、いろいろな計画があります。その計画精度を上げるため、計画立案段階で納得性、十分さ、実現可能性を検証し、目標達成確率を向上させることを計画管理と呼びます。

根拠のない計画で失敗

 チェーンストアの現場では売上げの問題が発生すると『来週売り込みます』『平台の売り込み商品を見直します』など、何の根拠もない次週の計画内容の声が聞こえてきます。

 また悪いことに、その売り込み計画書がエクセルできれいに作成されている、平台計画が写真入りで分かりやすく立案されていると、つい安心してその計画が良いものと思い込んでしまいます。

 人は一度、計画が明確になると安心してしまうものです。いつもチーフの愚痴ばかり聞いている店長がこの一見やる気のある発言を聞くと、『じゃ、頑張れ!』と承認、後押しをします。

 しかし、この根拠ない計画では売上高をつくることはほぼ不可能で、頑張ったけれど成果につながらない結果となります。

 せっかく、計画をつくるのであれば、成果の出る計画、実現できる計画にしたいですね。そのためには、何が必要でしょうか?

『納得性』『十分さ』『実現可能性』が必要

 まず『納得性』の検証をします。納得性の検証とは、やろうしている行動の根拠となる事実や問題が「本当なのか?」と問うことです。例えば、売場の事実、お客さまの反応、前提としている売上げデータ、パートさんの言動などの事実確認です。把握している事実、発見した問題が間違っていれば、その計画も間違っている可能性があります。「本当か?」と問うことで計画内容を修正し、その精度を上げます。

 2つ目が『十分さ』の検証です。その計画に納得できると、次に計画が十分であって欲しいと思うはずです。せっかく、やるのですから、不十分ではもったいないです。例えば、自分が担当する部門全体で不足している額が10万円だとしたら、計画した目標が7万~9万円であれば十分である可能性がありますが、しかし。2万~3万円程度であれば不十分です。もっと目標範囲の幅を広げる必要があります。

 3つ目が『実現可能性』の検証です。その計画が十分だと思えると、次は計画が本当にできるかです。十分さを求め過ぎるとできそうもない目標、行動、納期を設定してしまうものです。本当に実現したいと思えば、店長、バイヤー、パートさんたちを巻き込むはずです。

〈まとめ〉計画とは事前に考えること

 この「本当か?」「十分か?」「できるのか?」と、この順番で問うことは自然の流れです。せっかく、立てる計画ですから、正しくあって欲しい、成果を出したい、実際に実現したいのです。当たり前のことです。

 科学的管理の先駆者テイラーも「計画なくしてマネジメント無し」と言っています。検証は実施後検証だけではなく、計画立案段階の検証も有効なのです。計画とは『事前に考える』ことと言うこともできます。計画管理は頭の使い方が上手になることなのです。