ゴルフはスイングのことばかり考えがちですが、スイングの前提である身体重心(体の重さの中心位置)の感じ方は大変大事だと思います。正しく身体重心を感じることができるとスイング中の姿勢が安定し、トップ、ダフりが激減します。ゴルフが面白くなりますよ。今回は身体重心の感じ方について記します。

大事なのは押されても動かない状態

 私の知っている限りでは、身体重心の感じ方には次の3つがあります。

①両足の親指の付け根で身体重心を感じる

②両足の真ん中で身体重心を感じる

③両足の踵で身体重心を感じる

 何でもありなのだなということがよく分かります。大事なことは方法ではなく、身体重心を感じた結果、どんな状態になるのが正しいかということです。

 正しい状態は「アドレスをとったとき、第3者に頭や胸、背中を押されても、倒れ込まないこと」です。この状態を維持するために、親指の付け根、真ん中、踵のどれが良いのかを探します。

 少々昔になりますが、野球の元巨人軍・王貞治氏が身体重心を感じるために「合気道」を取り入れ、一本足打法を完成させたことは有名な話です。最近では、王氏の師匠であった荒川博氏を師事した上田桃子プロが復活し、久しぶりの優勝を果たしましたが、上田桃子プロはボールを打つときに合気道を利用して、身体重心を感じるアドレスの取り方を体得したそうです。

合気道による押されても動かない身体重心の感じ方

 

 文字通り、押されても動かないようになるためには、アドレス時、トップ時、フィニッシュ時に、知人に前後左右から頭、肩、背中を押してもらい、動かない立ち方を探します。

 私が教えてもらった合気道の先生は「頭のテッペンから天に向かい、足の真ん中から地中に向かって気が出ていると思い、立ちなさい」と言っていました。気が出ていれば、押されても動かないと教えてくれました。

 このようにして押されても動かない立ち方を探し、結果として自分は親指付け根、真ん中、踵のどこに身体重心を感じているときに押されても動かないのかを確認します。

その場ジャンプでも身体重心を感じることができる

 身体重心を感じる方法のもう1つがその場ジャンプ。やり方は簡単で、いつも通りアドレスし、その場で3回ジャンプしましょう。着地した姿勢が自分の身体重心を感じられる姿勢です。そのままアドレスに入りましょう。

 わざと前方10センチに飛んでみたり、後方10センチに飛ぶと不安定な状態が分かり、その場ジャンプとの違いが認識しやすくなります。

 また通常、その場ジャンプは両膝を柔らかく使ってしますが、両膝を突っ張ったまま、ジャンプすると、ぎこちないジャンプになり、両膝を上手に使ったジャンプとの違いが分かります。悪いジャンプも試してみて、身体重心を感じる姿勢、感じる位置を探します。

 その場ジャンプで感じる重心で、両膝を柔らかく使った状態でスイングを行うと、押されても動かないどっしりとしたアドレスとなります。

身体重心を感じる3つのメリット

 身体重心を感じるメリットは何といってもスイングの安定感が増すことです。前傾姿勢の維持がしやすくなり、クラブが体の前でくるっと自然に回ってくれます。

 具体的に書くと、

(1)アイアンショットのトップ、ダフりが激減する:トップ、ダフりが減るので、ある程度の距離が出るようになり、ゴルフらしくなります。ビギナーがゴルフをやって楽しくなってきます。左右にぶれる問題は依然として残りますが、楽しくなることは重要ですね。

2)バンカーショットが安定する:ビギナーにとって、バンカーは鬼門ですね。ヘッドが構えた場所に戻るようになるので、段々バンカーが怖くなくなります。

3)アプローチショットが安定する:セカンドショットで折角グリーンに近づいても、アプローチショットを失敗するとガクっときますので。

 このように、イージーなミスを削減してくれるのが、身体重心を感じるメリットです。特にビギナーの優先課題になると思います。