師走も押し詰まった12月25日、アークス、バローホールディングス、リテールパートナーズが資本業務提携するというニュースが飛び込んできた。北海道・北東北、中部、北部九州・山口と全国を縦断する今までにない有力ローカルスーパーマーケット(SM)チェーンの連携が実現したわけだ。

 旗印に掲げたのは「新日本スーパーマーケット同盟」。先にマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東が経営統合し誕生したユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスでは、さらに同志を募り「首都圏におけるSM連合」を目指すとしていたが、今回は共通の目的のため連なり合う「連合」ではない。共通の目的を持ち、利害の一致する行動をとる盟約であるより結び付きの強い「同盟」という言葉を使っているところに、並々ならぬ決意が感じられる。

 それぞれの地域でアークスとバローはナンバーワン的存在で、リテールパートナーズも有力企業。単純に3社の売上高を合わせると約1兆3000億円の巨大なSMの集合体となるが、さらに企業に参加を呼び掛け、5年後には3兆円規模を目指そうとしている。

「新日本スーパーマーケット同盟」も意識するイオンの存在

 この3社同盟の背後にあるのはイオンの存在。ダイエー、マルエツ、ヤオハン、カスミなど数多くの企業を傘下に収めたことで、SM事業の売上規模は2000 年度の 3000億円から、2017 年度は 3.兆2000億円まで拡大し、唯一のナショナルチェーンとして業界に君臨している。

 最近も中四国を地盤とする有力リージョナルチェーンのフジと資本業務提携し、グループのSM企業を北海道、東北、東海、近畿、中四国、九州の全国6地域ごとに経営統合させる再編で事業体制を強化する方針を打ち出しており、さらなる拡大を目指している。

 かつて長崎屋を買収したドンキホーテホールディングスはユニーを完全子会社化し、ウォルマートの西友売却報道の際にも関心を示したように、業界再編の有力なプレイヤーとして浮上。近年、近商ストア、ダイイチ、万代、天満屋ストアなどと提携したセブン&アイ・ホールディングスも、イズミと業務提携を結んだ。

 人口減少が進み、このままでは“胃袋”が小さくなり、国内市場の収縮は免れ得ない。その中で、コンビニやドラッグストア(Dg.S)などと業種・業態の垣根を超えた競争が激化し、アマゾンに代表されるEコマースの攻勢もあり、SM業界の淘汰・再編の流れは加速している。

 そうした状況の中で、「新日本スーパーマーケット同盟」が新たな軸としての役割を果たせるのか、ここからは3社のそれぞれがたどってきた道のりを辿ることで、その可能性を探ることにする。