ルクアフードホールはじめ、グローサラント大流行

 2018年には従来とは大きく性格の異なる店舗も出現した。4月にオープンした「ルクア大阪」の「ルクアフードホール」。スーパーマーケット(SM)でもない、デパ地下でもない、フードコートでもない、マルシェとレストランが融合した新しい食のエリアが誕生した。

ルクアの核店舗・阪急オアシスの新業態「キッチンマーケット」は、SMとレストランを融合した「グローサラント」

 米国でトレンドとなっている「フードホール」にちなんだ命名だが、ルクアの核店舗・阪急オアシスの新業態「キッチンマーケット」は、SMとレストランを融合した「グローサラント」業態だ。

 食物販とダイニングがボーダレスに融合した空間は圧巻で、ピッツアをはじめとするイタリアンを中心に飲食ニューも豊富で、100席のイートインスペースも含めて席数は約300席にも及ぶ。生鮮食品、惣菜、グロサリーもこだわりアイテムを投入し、ハレとケの双方のニーズに対応し、売場で購入した商品でBBQを楽しめ、売場のワインもその場で飲めるなど、グローサラント機能も充実している。

 その結果、「食事をゆっくり楽しむ」「手早く済ませる」「テイクアウト」「家庭内調理」の需要を取り込み、さまざまな食の楽しみを提案する賑わいのある空間に仕上げている。

 グローサラントでは、成城石井が、「アトレ浦安」(千葉県浦安市)にある「新浦安店」の正面に小型の飲食スペース「SEIJO ISHI STYLE セイジョーイシイスタイル)」を新たに設け、小型グローサラントの展開をスタートさせた。

 対面カウンターの売場では初めて量り売りに取り組み、デリをテイクアウトで販売。7.65坪と狭いため、自家製惣菜製造工場のセントラルキッチンを活用し、最終加工は店内の厨房で行う。イートインスペースは22席で、ローストビーフ丼やピッツア、ホットドッグなどが楽しめ、新浦安店でも販売しているメニュー食材もある。実験検証を重ねて、今後は年間1、2店舗を出店していく予定で、単体での展開も視野に入れている。

無印良品が何と、SMをつくった!

「無印良品」は生鮮食品やNBも取り扱うSMにチャレンジ

「無印良品」は生鮮食品やNBも取り扱うSMにチャレンジした。3月に増床リニューアルオープンした世界最大規模の約1400坪の「イオンモールモール榊北花田」の店舗に、ビルトインの形で約360坪のSM売場を設けた。

 共同事業者と組んで生鮮、惣菜、ベーカリーを展開。グロサリーはオリジナルではなくメーカー品で品揃え、日配品や酒類も取り扱い、無印良品セレクトのこだわりアイテム中心のマーチャンダイジングとなっている。

 生鮮は基本、農家、漁港、産地と連携しながら商品を調達し、生産者も納得でき、消費者も満足する「少し高い、少し安い」適正価格で販売。デジタルサイネージなどで商品の説明や背景を伝えて、生産者と消費者をつなぎ、食の在り方を問い掛けようとしているのがいかにも無印らしい。

 また、初めてフードコート(47席)も展開し、鮮魚売場の商品を使った海鮮丼のブースも設け、カレーやフォー、出来たてのヨーグルトなどを提供している。

 今後、無印良品のSM売場がどのように変貌、進化し、無印化していくか注目され、食マーケットで新たな価値を生み出す可能性もある。