18年9月にオープンしたららぽーと名古屋みなとアクルス。

 国内のショッピングセンター(SC)開発が低迷している。日本ショッピングセンター協会によると、2018年に新規開業したSCは37施設と前年より9施設減少。1973年に設立された同協会が把握する70年以降では史上2番目の低水準になった。東日本大震災の余波を受けた翌年の12年(35施設)に次ぐ少なさだった。

 新規開業数の減少は3年連続。ただし店舗面積が1万㎡を超えるSCは19施設と過半数を占め、5万㎡を超える大型SCもイオンモール座間(神奈川県)、ジ アウトレット広島(広島県)、イオンモールいわき小名浜(福島県)、日本橋髙島屋S.C.(東京都)、ららぽーと名古屋みなとアクルス(愛知県)、イオンモール津南(三重県)とイオンモールを中心に6施設に及び、開業SCの平均店舗面積は2万392㎡と4年ぶりに2万㎡を上回った。

 全国のSC総数は速報値で3224施設と前年末から7施設増えた。新規開業数から増加数を差し引くと30施設が減った計算だ。開業SCの平均テナント数は61店と前年より3店増えた。業種別テナント構成比は物販が前年と同じ59.0%。飲食が18.6%と前年より0.6ポイント低下、サービスは22.4%と0.6ポイント上昇した。

 国内SCの新規開発スピードが落ちているのは、SCの絶対数が増えて既存SCのない空白商圏が少なくなったこと、11年の東日本大震災の復興工事以来、建設コストが高止まりしていることなどによる。SC間競争の激化によって廃業に追い込まれるSCも目立っている。

19年に開設されるSCは42施設

 同協会が把握する19年に開業が予定されているSCなどの商業施設は42施設。18年よりは若干上向くが、17年実績(48施設)には届かず、依然低水準が続く。

 店舗面積などが1万㎡を上回るのは23施設と前年より4施設増える。19年はSC専業デベロッパー最大手、イオンモールのレギュラー業態である広域型SC「イオンモール」の新規開業が0になる。19年度にイオン藤井寺SC(大阪府、総賃貸面積約1万5300㎡)の開設を計画しているが、これは73年に開業した駅前の近隣型SCの建て替えだ。三井不動産の「ららぽーと」も秋に開くららぽーと沼津(静岡県、店舗面積約6万4000㎡)の1カ所にとどまる。

 19年に開業する主な施設としては、4月に18年3月に閉店した伊勢丹松戸店跡にスーパーマーケット(SM)を核にテナント約50店をそろえるキテミテマツド(千葉県、延べ床面積6万2181㎡)がオープン。夏には沖縄のサンエーとパルコが合弁で開発する沖縄県最大級のサンエー浦添西海岸パルコシティ(店舗面積約6万㎡)が開業する。サンエーのGMS(総合スーパー)を核に「ザラ」や「H&M」など約250店が出店する。

 9月には九州産交ランドマークが熊本市の桜町再開発ビルにSMやシネマコンプレックス、テナント約150店を擁するサクラマチ(仮称、延べ床面積約4万㎡)を開業。秋には住友商事グループがテラスモール松戸(千葉県、賃貸面積約4万2000㎡)を、東急電鉄がグランベリーパーク(東京都、店舗面積約5万3000㎡)をそれぞれ開く。

 東京・渋谷の大規模再開発も秋に開業ラッシュを迎える。建て替え中の渋谷パルコ(延べ床面積約6万5000㎡)をはじめ、東急不動産などが東急プラザ渋谷などの商業施設とオフィスを複合する渋谷フクラス(同約5万8970㎡)、東急電鉄やJR東日本、東京メトロが開発する渋谷駅ビルである渋谷スクランブルスクエア第1期(東棟、営業面積約3万2000㎡)が開業する。