厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第24話 国際結婚した妻・アケミの目線

 結婚して一緒に住んだら、もっと彼と一緒にいる時間が増えるのだと思っていた。 

 平日に関していえば、独身の頃と比べてビックリするほど変わらない。朝ご飯を別々の時間に食べて、ランチは同僚を誘うか1人で行って、夜ご飯もお互いにそれぞれ食べている。

 結婚する前から働いていた職場では、結婚後も旧姓の「松本さん」と呼ばれている。仕事は相変わらず忙しくて、定時にはほとんど帰れない毎日だ。

 夫のジョンとは退社時に連絡し合うルールで、タイミングが合えば一緒に夕飯を食べるけれど、私の帰宅が遅過ぎて彼が先に食べる……という習慣が定着しつつある。

 本当は、健康的な食事を新婚の夫に作ってあげたい。深夜残業が落ち着いたら、次の日にはたまには朝寝坊したい。働きながらそういうささやかな願いを持つのは、ワガママだろうか。

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 将来、どこに行っても通用すると思って、一念発起して会計士の資格を取った。けれど現実には想像していたよりも忙しく、ハードな仕事だった。

 元々、私は体力がある方ではない。今は企業経理を担当しているが、8時半出社・23時帰宅のコンビニ夜食が連日続くとすぐに疲れてしまう。

 そもそも「出社」する必要はあまりないなあと思う。

 取引先が絡まない社内の仕事に関しては、データ流出やアクセス権問題さえクリアすれば、テレワークができる。マネジメントの問題があって難しいようだけれど、家で仕事ができるようになれば、通勤時間がなくなるので体力的にはだいぶ楽になる。

 他にも、仕事のストレスを家庭に持ち込んでしまうことも多い。でも、体力や時間に余裕が持てれば、家でも穏やかに過ごせる。

 もしくは夫の会社のようなフレックス制が、もっと社内にも浸透したらいいのになと感じる。私の会社にもフレックス制度自体はあるけれど、体育会系の会社風土のためか、ほとんど使用している人はいない。

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 国際結婚をしたせいもあり、文化や価値観の違いを感じることはとても多い。

 例えば、食事。専業主婦の母に育てられた私は、自分も大きくなって家庭を持ったら当たり前に手料理を作るものだと思っていた。でも、実際、働きながらでは料理に割ける時間はあまりない。彼は料理を作れば喜んで食べてくれるけれど、外食に抵抗がないことも理由だ。

 例えば、家事。家のことは私がやるのかな、と漠然と思っていたけれど、実際はジョンがとても主体的に手伝ってくれている。

 例えば、仕事。彼はキャリアを応援してくれているものの、実は私はバリキャリ志向ではなかった。どちらかといえば、ゆるく働きたい性格なのだけれど、入った会社がたまたま体育会系だったので、頑張って付いていっているだけだ。本音としては、辞められるものなら辞めて、もっと楽な仕事に転職したい。

 ただ、資格試験に向けてずっと勉強している彼を見ると、私ももう少し頑張って働いてみようと思えるようになった。

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 週末は、ようやく自由な時間を取り戻す。土曜日の朝は普段の睡眠不足を補うべくたっぷり寝て、起きたらお互いに分担して家事。午後はジョンの資格試験の勉強に図書館に付き合ったり、コストコへ買物に出掛ける。

 コストコは便利だ。冷凍しても味が落ちない生鮮食品に、冷凍野菜、焼くだけですぐに食べられるプルコギは、冷凍庫に常にストックしている。消費期限や献立をいちいち考える手間が省けるから、忙しいわが家には大助かりだ。

 普段の料理はこれで賄うけれど、唯一、ジョンの家庭で常に食卓に上っていたスープ代わりのみそ汁だけは自分で作るようにしている。もう一品、何か欲しいときは、ジョンが適当に買ってきてくれることが多い。

 彼には直接言っていないけれど、彼の実家はお義母さんがしっかり料理をするタイプだったから、勝手に私もこれからちゃんと料理をしないと、と密かに思っている。 

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第25話 仕事と家庭の板挟みの夫・浩二の目線

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