ワークマンプラスの店頭

 19年8月期第一四半期(18年9〜11月)の国内ユニクロ既存店売上高(EC含む)は95.7と前年同期の108.4から失速。立ち上げの9月こそ106.0と好調だったものの10月は90.0、創業祭で挽回を仕掛けた11月も95.7と低迷を脱せないでいる。早い冷え込みに押し上げられた前期から記録的に暖かかった今期という気候変化が主要因で、防寒衣料への依存度が高いユニクロには強い逆風となったが前々年比では103.74と水準は維持しており、“ユニクロ離れ”を危惧する状況ではない。が、その兆候は確実に広がっている。

失われた価格のインパクト

 気象庁の長期予報では暖冬を予想しているから、50年ぶりの極寒だった前年からの反動は大きいと危惧されるが、問題はそこにあるのではない。ダウンやヒートテックといった防寒アイテムへの過度な依存もともかく、価格の高止まりとウエアリングの陳腐化という根本的な問題が指摘されるのだ。

 ユニクロの価格が高くなったわけではないが、過剰供給と値崩れの蔓延、タンス在庫のC2Cリユースや中古衣料流通の拡大、社会負担増による手取りの減少などで衣料品の価格感覚はジリジリと下がり続けており、ユニクロの価格はかつてのようなお手頃感を失いつつある。

 競合するカジュアルSPAの価格もユニクロと変わらなくなったし、メルカリや中古衣料店ではキャラのある衣料品が格段に安く買える。積み上がる流通在庫も新品の価格を圧迫しており、ホームセンターやディスカウントストア、ドンキやしまむらの期末店頭には三桁価格(千円未満)の衣料品があふれている。

 

 機能性商品とて量販店をはじめとするライバル各社が大差ない価格で販売しており、ユニクロの下を潜る商品も少なくない。ユニクロの店頭に並ぶダウンジャケットの1万2900円、1万5900円(税別)という価格にドン引きする顧客も少なくないご時世で、暖冬による消化不振もあって既に多くは値下げされている。もはや価格というより高品質で高機能という“ブランド神話”だけがユニクロの特別なポジションを保っていると言っても過言ではないだろう。