重衣料の処分が課題 消費者の特別感に訴える工夫を

 冒頭でも触れたように今月は暖冬によって重衣料が動かなかった。前年実績を到達した企業でも、客単価は前年を下回った大きな要因といえる。多くの企業はダウンジャケット、ウール系ロングコートの処分手法に苦慮するものと思われる。資本に余力のある企業であれば、来期の持ち越しも視野にマネジメントも可能だろう。しかし、大半の企業は単価が張る商品だけに、早期の大幅値下げによる処分とならざるを得ない。

 難しいのは生活者の気分の問題だ。値下げ価格に対する反応の鈍さも加味しなければならない。「必要ない」と思えば難なく過ごせてしまう環境にあって、単純に「値下げしました」だけのメッセージでは食指は動かない。「よし、この機会だから買おう」と動機づけさせられるだけの、メリットや環境作りが重要となる。引き続き各社の叡智にも注目してみたい。

 12月はクリスマスギフト、歳末セールが中心の月度となる。ちなみに今年のクリスマスは3連休なので、商戦のピークとしても盛り上げていきたい。気象庁からは「異常天候早期警戒情報」が発表され、北海道、東北で平年よりもかなり気温が低くなる予想で、いよいよ冬将軍の到来に期待したいところだ。前年実績ではレディス、メンズともダウンコートやウール系コートの売上げが上位にきた。そして、年末に向けてフリースのセットアップやハイネックシャツなどリラクシングウエアとストーリー感を持った展開が重要となろう。

 平成最後の年末であるし、年始でもあるので、アニバーサリーとしてしっかりと、前面に打ち出して「特別感」を印象づけさせていきたい。


*印の企業=20日締め/*1=小売既存+ネット通販既存の合算数字/*2=衣料品部門の数字
※文中の売れ筋動向情報は、あくまでIR情報及び筆者視察によるものです。