厚生労働省のデータによれば、平成26年時点で専業主婦世帯は687万世帯、1114万世帯が共働き世帯と発表されています。数値は昭和55年時点とほぼ逆転、女性の社会進出や雇用形態の変化、少子高齢化など複合的な要因で、共働き世帯の割合は今後も増加していくと推察されます。

 この連載では実際に共働きしている家族を料理・買物・生活という切り口で取り上げ、どんな日常を送っているのかショートエピソード形式で毎週お届けします。

第22話 姑と同居する妻・尚の目線

 私は、姑と同居している。核家族化が進むこのご時世、周囲から驚かれることもあるが、共働き生活がうまくいっているのは、彼女のおかげだ。
 
 幸い姑は良い人で関係性も良好、住環境を分けていることもあり、私たちの生活には干渉してこない。本当は部屋がいつも汚いことなど家事について思うところはあるのだろうが、目を瞑っていてくれているのだろう。

 学童お迎えや夕食作りなど、平日の家事育児ではいつもお世話になっている。終わりの時間を気にせずに仕事して、帰宅後にゴハンの心配をしなくていいことがこんなに楽だなんて! 今の家に住むまでは毎週末リフォーム業者を片っ端からはしごして大変だったけれど、本当に同居を決断して良かったと思っている。

 何より、今の生活になって「人に頼ってもいいんだ」と思えるようになった。よく同じ共働きの友人から「仕事と家庭の両立が大変」という話を聞くが、そういう人は自分の不得意な家事にも一様に手間暇をかけていたり、一人で仕事も家事も育児も背負い込んでしまっていたりする。

 自分の身体は、一つしかない。だから、時にはお金を払ってでも、誰かの手を借りたり、割り切ってクオリティを一時的に下げるのは、全然悪いことではないと思う。私の場合、それが義母との同居だった。

 お義母さんには普段甘えっぱなしの分、週末には私がみんなで楽しめるような料理を作る。また、外出時も一緒にお誘いをするようにしている。もちろん、何かをしてくれたら、事あるごとに感謝の言葉を伝えるのも忘れない。

 また3兄弟を育て上げて教育熱心だった義母には、子どもたちの進路相談もしている。自分事のように孫の将来を一緒に考えてくれる姿勢は、母親業の大先輩としてとても頼もしい。

 世の中の共働きしている夫婦も、もっと同居を視野に入れればいいのに!とさえ思う。今は義母に甘えきって仕事に打ち込み過ぎて残業時間が伸びがちなので、少しでも家に早く帰れるように努力しているところだ。

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 むしろ、気を付けるべきは夫との関係だ。

「やりたいことはやるけれど、やりたくないことは一切やりたくない」タイプの彼は、朝は寝起きのままぼーっと突っ立っていたりするので、気付くと私が最低限の家事を済ませてしまうことが多い。

 少し先に提出しなくてはいけない書類関係やクレジットカードの明細も、さすがに一週間出しっぱなしにされているとイラッとする。

「休日にどこか出掛けよう」と聞かれるから具体的なプランがあるかと思えば、大抵気分だけでノーアイデア。

 子ども関連の悩みで意見が割れるときも、女性同士の義母&私と、男性の夫で意見が分かれてもめることが多い。

 そんなことが続くとどうしてもイライラしてしまうので、そのたびに「ちゃんと今の生活が継続できるように努力しなければなあ」と、溜飲を下げるようにしている。今の暮らしは、夫、私、子どもたち、義母の良好な関係で成り立っているのだ。バランスはできるだけ取っていきたい。

 中でも夫婦で話す時間は、一番大切だ。お互いが一番近くにいる理解者であり、信頼するパートナーでもある。違う会社だけれど中堅で役職のない私たちの仕事の悩みは似通っていて、そんな状況をお互いに話すだけでも気持ちが楽になることは多い。
 
 今の私の目下の目標は、20時帰宅がデフォルトになった帰宅状況を改善すること。そしてそろそろ家の外壁塗装が必要なので、スケジュールを決めて、メンテナンス業者をリストアップすること。

 共働き生活は、家族の分だけ形がある。私たちにふさわしい形を、これからも続けていきたい。

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次回更新日は12月13日(木)になります。

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