リアル店舗は、楽しみを提供する場所

 小さなことは誰にでもすぐできますが、手間がかかるためか、意外と実際にやる人は少ないです。精神的にそんな余裕がないという場合もあるでしょう。でも感動するサービスの実態は、意外とシンプルです。

 そうした一見、地味で無駄と思えることをやれる人や店舗だけが、「神対応」とSNSで拡散されたり、売上げにつなげています。形式や言葉だけではなく、相手のためを思ってする接客は、人の心を動かします。

 流通・小売業では、繁忙期でも人員や手当はそのまま、忙しくなるだけだという店もまだ多いと思います。もちろん、そうした環境は改善すべきですが、今すぐできることとして、働いている人たちには、12月を「忙しいけど楽しく働ける時期」にしてほしいです。

 お客さまからクレームではなく、感謝をもらえるような仕事ができるように少しだけ意識してみてください。誰でもやれる仕事を、自分だからできる仕事に変えてください。忙しさ自体に変化は起こらなくても、自分の働く気持ちを変えることができたら、それは回り回って、働きやすい環境を自分で作れているとも言えるのではないでしょうか?

 商品をただ販売するだけという誰も幸せにしない接客は、もうやめましょう。良い仕事をして、お客さまの記憶に残ること。自分では忘れがちな、でも隠れたニーズを見つけてお客さまに気付かせることは、リアル店舗で働く人の重要な仕事だと思うのです。

 そして、働く自分用に先行投資をしておくことも忘れずに。自分にプレゼントする楽しさを知っている人は、きっと他のお客さまにもその楽しみを渡せるはずです。