必要なのは、相手を思いやる姿勢

 もちろん「自分へのご褒美」は、1年中いつあげてもいいものです。ただ、人は忙しいときほど目の前のことでいっぱいになり、自分を労わることをついつい後回しにしてしまいます。個人的には、リアル店舗はそうした人たちが楽しめる場所であってほしいし、そこで働くスタッフの人には、そうした人たちを応援する立場であってほしい、と思うのです。

 相手を楽しませようとする姿勢は、必ず自分たちの仕事の面白さの発見にもつながります。ぜひ全面的に、そして来店された方全員にプレゼントを贈るような気持ちで、12月商戦に臨んでください。

 もちろん、お客さまが自分自身にお金を使いたくなるような工夫や、気持ちにさせることは大切です。

 クリスマス限定のショッパーがあるお店は積極的にアピールして、普段とは違う特別感を存分に出してください。ラッピングの練習をしておいて、あえて自宅用の商品を「ラッピングしますか?」とお声掛けしてきれいに渡してあげることだって、すぐにできます。

 飲食店なら、デザートプレートのメッセージやメニューの書き方、声掛けのバリエーションをいつもより少し増やしてみるだけでも違います。せっかく外がイルミネーションで飾り付けられているのですから、店内でもあらゆる角度から気持ちを盛り上げてみてほしいのです。

 いずれも「ギフト」なのだから、マネージャーや本部にも、経費の無駄遣いと責められないはずです。長年働いているとこうした行為はマンネリ化して当たり前になりがちですが、一つ一つの行為にきちんと思いを込めてください。

 買物の楽しさや特別感をリアル店舗で感じられたら、お客さまは自然と「良かった」「また行こう」と、リピートしたくなります。新しい洋服や1回の食事を特別な意味のある消費に変えるのは、お客さまではなく、リアル店舗で働くスタッフなのです。