「ステーキ」が持つ2つの弱点も解決した

 松尾氏はマンディーズを開発するに当たり、「ステーキ」の弱点を解決する売り方を考えた。

 おいしいステーキは、ステーキの表面をカリッとさせて肉汁を閉じ込めることで出来上がるが、この技術が難しい。そして、ステーキを好むお客さまは分厚く大きいサイズのステーキを注文するが、食べ終わる頃には冷えてしまう。

 前者の弱点解決のために、ステーキのオーダーを受けてから肉全体を高温の油にくぐらせることにした(中華料理で「油通し」と呼ばれる調理工程)。油にくぐらせた後の肉は、厨房で「スキレット」と呼ばれる小さなフライパンで加熱。その後、スキレットをお客さまの待つテーブルに運ぶが、テーブルには固形燃料がセットされた1人用コンロ(固形燃料)が置かれており、お客さまは自分の好きな焼き加減で最後までアツアツのステーキが食べられるようになっている。

 後者の弱点については、ステーキをキューブ状にして、80gから1kgまでのボリュームを用意することで、注文の選択肢を広げるようにした。これにより、グループで来店したお客さまが数種類のステーキを取り分けて楽しめるようになっている。

ビステッカはUSビーフの「プライム」を使用

 キューブ状の肉には肩ロースとリブの2種類があり。80gの場合、それぞれ480円(税別、以下同)と580円、レギュラーサイズ220gが980円と1180円、メガ500gは2080円と2380円となっている。

ビステッカはレギュラーのボリュームが280g

 1枚のステーキで提供するビステッカはUSビーフの最上級であるプライムを使用、シングル280gが1380円、このサイズをダブル560gにして2580円、トリプル840gで3780円。

 ハンバーグの肉は豚肉を使用せず牛肉のみで、パン粉と玉ネギと混ぜ合わせたものを整形してシングル780円、ダブル1480円、トリプル2180円となっている。 

 ステーキのトリミングと一次加工はオリエンタルフーズの工場で行い、店舗段階でのオペレーションの効率化とクオリティの安定を図るのも特徴の1つだ。

 また、既存のステーキ業態に見られない商品にも挑戦。それは「アフターステーキ」と名付けたリゾットだ。ステーキを食べ終えてステーキのうま味が残っているスキレットにライスとチーズ、卵を入れてかき混ぜて、おこげが出来上がり始めた状態のリゾットで楽しんでいただくというもの。

 これらの調理は店のスタッフにお願いするとお客さまのテーブル行ってくれる。

クオリティの高さと価格競争力で差別化をする!

個人店的なマインドのある店内

 マンディーズは自社工場で肉の下処理を行い店舗段階で効率化していることと、個人店のような提供方法がファストステーキの中でも差別化のポイントになる。

 客単価はランチタイム1100円、ディナータイム1300円と想定。参考までに、「いきなり!ステーキ」の場合で説明すると、スタンダードとなるリブロースは1g6.9円、同チェーンが推奨する300gでは2070円(税別)と、客単価だけをみてもマンディーズのポテンシャルを感じさせる。

 ちなみに店名のマンディーズとは、松尾氏の名前「満治」から付けた。正しくは「みつはる」と読むが、幼少のころから「まんじ」と呼ばれていたことから、この名前にした。

「この業態は私の集大成であり、最後の外食の事業となるでしょう。ですから、私の名前を付けました。店舗展開は急いで行うことなく、この店を慎重に点検していき改善を行っていきます」

 このように松尾氏は語るが、ステーキの繁盛店「ふらんす亭」を育てた斬新なアイデアとカジュアルな価格にあっての高いクオリティは、ファストステーキの分野でも早期に話題を集めるものとの思われる。